「ったく、牧島くんがしっかりしないせいでしょ。こんなことになるくらいなら、あんたの方がまだましだった。さっさと告白しないから、とんびに油揚げをさらわれちゃったじゃん。これで大勢の男子が泣くこと決定ー」 えっと、今の話を聞く限り……、もしかして牧島くん、あたしのことを好きでいてくれたのかな? だとしたら申し訳ないな。 だってあたしは、その気持ちには応えられないんだもん。 ごめんね、牧島くん。 あたしは心の中で謝った。