とママがうっとりしたように胸の前で手を握りしめながら言った。


「もういいよ、ママも」


「お姉ちゃん、顔が真っ赤ー。純情ちゃんだね。朝陽先輩が初恋で初彼氏だもんね」


「も、咲、もういいってば! 朝陽先輩こっちです」


指で方向を指し示し、先輩を連れて2階の部屋まで行く。


「ごゆっくり~」と言う咲の声が後ろから聞こえた。