手を繋ぎながら家までの道のりを歩いているときに、朝陽くんが言った。 「そういえば、俺。彼女の家なんて初めてだから、ドキドキするなぁ」 「え? 今まで行ったことないんですか?」 「行ったことないよ。って、そんなに驚くこと?」 あたしの反応にびっくりしたように朝陽くんが言った。 だって、朝陽くん、彼女がたくさんいたはずなのに。