―――コンコンコン。 3回のノックの後、きくさんが麦茶のおかわりを持ってきてくれた。 「坊ちゃま、こちらはみくさんにいただいたプリンですよ。きくの分も旦那様、奥様の分もあるのですよ。 おまけに1個余分に入れていただいて。さすが坊ちゃまの彼女さんはお気をつかえる方ですね」 朝陽くんの前に、きくさんがプリンとグラスを差し出した。 あたしの分のプリンは、さっき出していただいたクッキーと一緒に食べたところ。