6月中旬のお昼、茉由ちゃんがバレー部のみんなで食べるっていうから、あたしは朝陽くんと屋上でランチをした。


快晴の空の下、甘えたような声で朝陽くんが言う。


「ねぇねぇ、みくー。ネクタイを交換しようよ~」


「え、ネクタイ、ですか?」


「そうそう。俺がみくのをつけて、みくが俺のをつけるの。


ウチの学校のネクタイはネーム入りだから、いつでもみくと一緒な気がするじゃん?」