「おっはよ~、みく。今日はひとりで電車に乗れた~? みくってば可愛いから、ひとりで行かせるのは不安だったけど、部活の朝練がねー始まっちゃったからー。ごめんねー、一緒に行けなくてー」


両手を顔の前で合わせて、ごめんのポーズで話しかけてきたのは、同じクラスの間宮茉由ちゃん。


絢音学園高校に入学して、一番初めに仲良くなった女の子。


目が大きくて、黒髪のストレートボブに、パッツンと切った前髪がよく似合っていて、とっても美人。


「やだなぁ、茉由ちゃん。あたしなんて、全然可愛くないよぉ」


顔の前で手を振って全力で否定すると、