「俺にはない」 「って、そんなこと言うなよ。みくちゃんのこと、もっと聞いてよ」 「……わかった、十分だけな」 「短っ! まぁ、いいや。俺がさ、みくちゃんを好きになったのは、高2のとき。 そのときみくちゃんはまだ中3で、同じ塾の冬季講習に通ってたんだよね」