「ごめん、ごめん。ど忘れ」 小嶋先輩は、ペロッと少し舌を出した。 そのあと、名前を忘れていたことを取り繕うように、顔の前で両手を合わせて謝った。 「まぁいいけど。ねぇ、その子が朝陽の今の彼女?」 中沢さんが小首をかしげてあたしを見る。 「朝陽、なんか彼女の趣味が変わったね。昔は派手な子が好きだったのに」