「九条妃莉先輩って言うんだって。小嶋先輩の好きだった人」 ――ガーンって、ハンマーで殴られたような衝撃が走った。 朝陽くんは妃莉先輩のことを、妃莉ちゃんとか妖精さんとか言って、ものすごく柔らかい笑顔を妃莉先輩に向けていた。 それに、“まぶしいくらいのまっすぐな視線”って、あれ、やっぱり妃莉先輩のことだったんだ。 妃莉先輩、朝陽くんに、そんな視線を向けてたのかな? あたしはきっと、そんな視線で朝陽くんのことを見れてない。