「それは、あたしの知ってる人だったら、ってこと?」 「うーん、そういうことよりも、むしろ人数とか?」 茉由ちゃんはあごに人差し指をあてて天井を見た。 「朝陽くんは、ほんと遊び人だよ。チャラ男だよ。私は聞かないほうがいいと思うけどなぁ」 「そうかなぁ」 「そうそう、そうだって」 この話はもうおしまい!とでも言うように、茉由ちゃんは席について教科書やテキストを取り出した。