「妖精さんは、世界史の暗記進んでる?」 朝陽くんは、中ノ瀬先輩じゃなくて妃莉先輩に話しかけた。 「進んでますよぉ。碧くんも世界史の暗記進んでる?」 妃莉先輩は、隣の中ノ瀬先輩の顔をのぞきこんだ。 「進んでるよ。妃莉と同じ」 中ノ瀬先輩は、ふわっと笑いながら、妃莉先輩の頭をなでた。 「えへへ。碧くんになでてもらって、妃莉うれしい」 妃莉先輩が、中ノ瀬先輩をのぞきこんだ状態で可愛く笑った。