「蘭ちゃん、陸くん。ばあちゃん頑張るから。一緒に頑張ろうね。」 そう言った祖母は私達以上に、冷たい世間の偏見の目に晒されていたのだろう。 そんな中でも私達を守ろうとがむしゃらに働いてくれた。 私も陸もそんなばあちゃんが大好きだった。 それなのに神様は意地悪だ。 中学二年の春。 脳梗塞で倒れた祖母はあっけなく私達の前からいなくなった。 これからが本当の地獄だった。