三年になって一ヶ月が過ぎようとしていた。

その日いつもなら真っ直ぐ施設へ帰宅する道のり。
ふと目をやった先へ見えたのは小さな公園だった。

施設へ入ってから初めての寄り道だ。
目的があるわけではない。
ただフラッと足を踏み入れた公園。

なんの変哲もない、狭くもなく広くもない。
あるのはブランコ、滑り台、鉄棒に砂場。
あとは公園を縁取るように花壇が連なり、自動販売機の横にベンチ。