「子供じゃないんだから大丈夫だよ、智也がいない方が、世話を焼かずに済むからね」

「俺を邪魔者みたいに言わないでよ」

「冗談に決まってるじゃない、智也がいなかったら寂しくて死んじゃうわ」

息子だけが私の生きがいだった、

息子が独り立ちした後、
私はどうすればいいのだろうか。


ふと圭くんの事が頭をよぎった。

彼は奥さんを亡くして独り身だと言ってた、


妄想が一人歩きする

もし主人と別れて、彼と一緒になれたら幸せかなぁ
でも私が知ってる彼は、40年も昔の学生だからね

40年も経てば人は変わる、彼がどんな人生を歩んできたかは分からなくても、経験が人を成長へと導くから、

二人が、あの時のままでいられなかったように、、