静まり返った病室に、

点滴の雫が、ゆっくりと時を刻む

この点滴のように、僕の生命もやがて尽きてしまうのだろうか


意識が混沌としている、


目を開けている筈なのに何も見えない

妻の温もりだけが、胸の辺りに感じられる

「ま・ゆ・・・」

妻の名を呼ぼうとして、
声も出ない事に気づいた




妻は、僕の胸に顔を埋めて、、


  鼓動が止まるまで、


          神様に祈っていた・・・。