妻に諌められても、この気持ちの落とし所が見つからなかった。
周りに迷惑をかけずに、彼女だけに僕の気持ちを伝えることはできないだろうか、
たとえそれが一方通行であったとしても構わない。
彼女にしか分からない方法で、、

そうか!
たった一つだけある。

この物語を小説にして、公にしよう。
彼女と僕の名前を実名にして、実話を元に小説を書けばいい。
彼女以外はそれが本当の話かどうかなど分からない、彼女だけが登場人物の名前と小説の内容から、自分に宛てたメッセージだと気づいてくれるはずだ。
 
僕は、その日から彼女との思い出を、思い出す度にスマホに書き残すようになった。