あなたに好きと言えるまで


ところが始まりの時刻になっても彼は現れない。雲の切れ間から時折流れる流星に皆一喜一憂していた、そんな中、私一人彼の姿を探して流星どころではなかった、30分が過ぎた頃にはもう諦めていた。約束したのに、何か余程の事情でもあったのだろうか。楽しみにしていただけにその反動は大きかった。

結局、観察会が終わるまで彼の姿を見ることはなかった、、

次の日の朝、廊下で偶然見つけた彼に私は我慢できずに詰め寄っていた、
「君嶋くん、昨日はどうして来てくれなかったの!」
声を荒げたのは、その理由を聞かずにはいられなかったからだ、
「ごめん、そんな気分になれなくて、、」

また彼女の事でも思い出していたのだろうか、目も合わせようとしない彼に私はキツく当たっていた。

「約束したじゃない!、私との約束なんてどうでもいいって事!」

「白河さん、、そんなつもりじゃないから、僕が悪いのはわかってる、謝るよ」

「別に謝ってほしくない、どうでも良いなら初めからそう言って! 期待した私が馬鹿みたいに思えるから」

冷たくそう言い捨てて私はその場を後にした。

彼にはどうでもいい事だったのかもしれない、私だけがはしゃいでいただけだ、
教室に入り自分の席に座ってやっと自分の行き過ぎた言動に気づいた、恋人同士のデートの約束でもあるまいし、私にそこまで言う資格があるのだろうか。気を鎮めて彼の立場になって考えれば、彼女でもない私の叱責を彼はどう受け取ったのだろう。何故そこまで言われなければならないのか、そう思われたかもしれない。感情に任せての言動は冷静になって考えれば大概は後悔するものと決まっていた。


それ以来彼とは次の当番の日が来るまで顔を合わせることはなかった。