あなたに好きと言えるまで


と、そこまでは良かったのだけれど、その直後私の顔は彼の胸の中にあった。

まるで抱きしめられたかのように、、

「・・・・」

もうだめだー、心臓がバクバクして死にそう、、たぶん顔も熟れたトマトみたいに赤い、
どう、しよう、、、恥ずかしくて顔も上げられない。

「大丈夫? 危なかったね」

そう言いながら彼は自分の胸から私の顔を離した。
私はすぐさま、これでもかっていうぐらい俯いて顔を隠していた、

「あ、ありがと、、」 その一言を言うのが精一杯

「白河さん?」

聞こえてるけど、、、構わないで下さい、、
泣きそうなんです。

此の涙はなんだろう? 悲しい? 嬉しいのかな、それとも恥ずかしいんですか? 聞いても返事はない、私のハートはダンマリを決め込んでいた。


「何か気に障った?」

違うよ、、
かろうじて首を左右に振って否定した。


「ごめんね、触られるのが嫌だった?」

違うって‼︎

なんで、そんなに優しく言うの!
余計に泣けてきちゃうでしょ‼︎

私の腕を慌てて離して謝る彼、
やり場に困った腕をクロスして、自分を抱きしめてしまった私、

嫌な訳ない、このまま貴方が抱きしめてくれた方が、きっと私は楽になれた、そのまま死んでもいいと思えるぐらいに、

そう考えたら、無性に恋しい彼の温もりに、、

もう止まりません、、泣いちゃいます。