確かにショックは大きいだろう、その子と自分を比べてしまうし、自分に足りないものが努力すれば得られるものならば、それほど悲観することもないけれど、どんなに頑張っても手にできないものもある。容姿で判断されたのなら尚更だ。
でも、フった子の事まで考えていたら貴方は幸せになれないよ、
「僕には、白河さんの泣き顔が最初に目に浮かぶんだ」
だからー、私を例えに出さないでよ、、
「そうすると、僕だけ幸せに他の子と付き合う事なんて出来ないよ、もし付き合ったとしても白河さんの視線をいつも気にしてしまう。僕にはそれが幸せとは思えないんだ」
まぁ、言ってることは分かるような、分からないような、、
きっと優し過ぎるほど優しい人なんだ、自分の幸せより他人の不幸を未然に防ぐことを優先するような人。
不思議な人だ、、
誰だって自分が可愛くて優先するのが当たり前なのに、彼にはその常識が通用しない、普通の男の子とは違う彼の魅力に私の好感度は更にアップしていた。
「君嶋くんは、好きな子はいるの?」
話の流れでさりげなく訊いてみた、
「いないよ、可愛いと思う子は何人かいるけど、その子がどんな子かも分からないし」
見た目だけで判断されては平凡な私はその中に含まれないだろう、話してみればいいじゃないと言おうとして、彼がシャイな事を思い出した、
仲良くなるきっかけが見つからないのだろう。
言葉を変えて、
「付き合ってみないとわからないでしょ、狙いを定めて告白してみれば」
そんな事を言って彼がほんとに告白したら私はどうするのだろう、、
「でもさ、たとえ交際をOKしてくれても、それはその子が僕のことを好きになってくれるかも分からないって事でしょ」
「勿論、両思いでない限りそうだよね、でも相手の女の子も頷いた以上は何らかの好意を持っているはずだよ」
「そんな子は、僕には興味がない」
なんで? 全くわからない。



