ｶﾗﾀﾞﾀﾞｹの関係に依存していた私の話

ただ私を変えてくれそうだと唯一感じた彼に、
縋りたかっただけなのかもしれない。


滑稽に縋る理由を、彼のせいにしたいだけなのかもしれない。


正しい心のうちは、自分でも分からなかった。


"お互いだけにしよう"


その言葉はきっと実行されていたのだと思う。


他の人との時間を捨てた私たちは、頻繁に会うようになっていた。


本心をさらけ出せる、分かり合える彼と過ごす時間は居心地が良かった。


私たちの間には遠慮も取り繕いも、愛も、すべてが無かった。


だから上手くいっていた。


それでいて終わりも見据えていた。


「いつかは、私たち会わない日が来るといいね」


異常な生活に区切りをつけて、本当に好きになった人と過ごしたい。


そんな話ができるようになったのは、彼のおかげ。


彼と会う度に私の本心と向き合い、複雑な心の内を彼だけが整えてくれた。