カラダダケの関係に依存していた私の話

そして彼からのキス。


ここまではお決まり。


でもいつもと違うのは、彼が映画を消したこと。


そっと伸びてきた手が私の髪を撫でる。


「かわいいね」


そう言って私を見つめる目が男の子だった。


愛しい人に向ける目じゃない。


嬉しいような、悲しいような、どっちつかずの感情が渦巻いていた。


「童貞は、冗談でしょう?」


私の問いに首を振る彼。


いいよ。それでもいいよ。


嘘つきな私は、嘘つきな彼を許し受け入れた。






事後、いつも通り私の手を握って眠る彼の横顔を眺めていた。


ほんの少しだけ、寂しかった。