神殺しのクロノスタシスⅤ〜前編〜

ようやく泣き止んだユリナを、学生寮に送っていった後。

改めて。

「天音さんのドッペルゲンガー、探さないといけませんね」

「そうだな…」

天音のドッペルゲンガーが出没しているのは、最早明白である。

すぐに探し出して、そして取っ捕まえなくては。

これ以上の悪事を働く前に。

「今、天音は何処にいる?オリジナルの方は」

「どうでしょう。いずれにしても、職員室か保健室のどちらかだと思いますけど」

「でも…そこにいたのがもしドッペルゲンガーの方だったら、区別がつかないかも…」

…確かに。

見た目だけじゃ、オリジナルなのかドッペルゲンガーなのか区別がつかない。

ドッペルゲンガーが、巧妙に「本物の天音のフリ」をしたら、どっちがどっちなのか分からないな。

…でも。

「ともかく、シルナのときみたいに…オリジナルとドッペルゲンガーを同じ場所に並べて、どっちが本物か首実検で調べるしかないだろ」

オリジナルとドッペルゲンガーが並べば、ドッペルゲンガーがボロを出すかもしれないし。

まずは、これ以上の悪事を働かれる前に、二人の天音を捕まえなくては。

「じゃあ、まずは職員室に行ってみましょうか。この時間は天音さん、職員室にいることが多いですから」

と、ナジュが提案した。

そうか。じゃあ行ってみよう。