神殺しのクロノスタシスⅤ〜前編〜

「…悩み事は解決したか?」

「うん」

じゃあ、これで眠れるな。

もっと早く解決しておけば良かった。

「それなら、自分の部屋にかえっ、」 

「ふー」

ばふっ、とその場に…俺のベッドに…寝転ぶベリクリーデ。

…何やってんの?

「…何でここで寝るんだよ」

解決したんだろ?心配事は。

じゃあ、自分の部屋で眠れるだろ。

「だって、ジュリスと一緒が一番安心するんだもん。ジュリスが傍にいたら、心配なことを考えずに済んだから」

…寝付きだけは、異常に良いと思ってたが。

あれはまさか…寝付きが良いと言うより…。

…単に、俺が近くにいたから眠れただけ?

で、俺が帰ってしまって、いなくなったから目が覚めて…。また俺が帰ってきたら眠って…いなくなったら目が覚めて…。

…を、ずっと繰り返していたのか?

…そういうことだったのか。

お前って奴は、本当…。

…世話の焼ける奴だよ。

「あのなぁ…お前…」

「それじゃ、おやすみー」

「あ、おい」

「…zzz…」

「…はえーよ…」

爆速で寝やがった。

不眠症を克服したのだから、今すぐ叩き起こして、自分の部屋に帰らせ…たいところだったが。

「…出来る訳ねーだろ、そんなこと」

こんな…憑き物が取れたような、無邪気な寝顔見てたら。

…分かったよ。仕方ない。

今晩くらいは、ここに居させてやるよ。

ベリクリーデが、寂しくないようにな。