「お前…!こんな偽物に百万円も注ぎ込むなんて、アホじゃないのか?すぐ返してこい!」
これ、クーリングオフって利くのか?
今日買ったばかりなら、まだ行けるかもしれない。
ベリクリーデも聖魔騎士団魔導部隊の大隊長で、金に困っている訳ではないとはいえ。
だからって、無駄遣いして良い訳じゃないからな。
ましてや、こんな贋作のツボの為に百万円など、とんでもない。
俺達の給料は、国民の税金なんだぞ?
国民の税金でもらった給料で、こんなものを買うなんて。
ルーデュニア聖王国民に、申し訳が立たない。
…それなのに。
「大丈夫だよ、ジュリス」
何が大丈夫なんだよ。
何も大丈夫じゃねぇよ。
「これはね、ただのツボじゃないの」
「知ってるよ。贋作のツボだろ?」
「これ、幸せになれるツボなんだって」
「…??」
…ちょっと、また訳の分からないことを言い出したんだけど。
誰か説明してもらえないだろうか。
「これを持ってるとね、良いことが起きるんだって。えーと…魂が清められて、身体が元気になって、毎日穏やかに暮らせるんだって」
「…」
「百万円は高いなぁと思ったけど、ジュリスはよく怒ったり怒鳴ったりするから、ジュリスが穏やかに暮らせるなら、これプレゼントしようと思って。だから高くても買ったの」
「…あ、そ…」
…何だろう。
「怒ってるのは全部お前のせいだ!」とか。
「そんな胡散臭いツボがあるか!」とか。
言いたいことは山ほどあるのに。
ベリクリーデの気持ちがあまりに純粋で、あまりに裏表のない好意を向けられるものだから。
…怒るに怒れないんだけど。
ズルくね?
そういう言い方はズルいだろ。
「あなたの為なんだよ」と言われて、怒れるはずがない。
…けどな。
「…だからって百万はねーわ」
…間違いなく。
間違いなく、これは詐欺だ。
何も分からない、人を疑うことを知らない、良い意味で純粋な…。
悪い意味でお子様なベリクリーデを、舌先三寸で騙し。言いくるめ。
何のご利益もあるはずのツボに、百万円という値札をつけて売りつけたのだ。
とんでもない極悪人がいたもんだ。
引っ掛かるベリクリーデもベリクリーデだけどな。
「一体誰から買ったんだ?これ…」
「?騎士団隊舎の門のところにいたら、女の人が売りに来たの」
訪問販売だな?
悪名高い、訪問販売詐欺。
「神様を信じてるかとか、神様が守ってくれるとか、そんな話をしてくれたの」
しかも、宗教絡みか。
余計タチが悪い。
「この人、私の中に神様がいることを分かってくれてるんだと思って、話が弾んだんだー」
成程。
まさかその売り子も、ベリクリーデの中に本物の神がいるとは思ってなかっただろうな。
「『何か悩んでることはありませんか』って聞いてくれてね。親身になって、私の悩み事を聞いてくれたりもしたんだよ」
それが仕事だからな。
そういう甘い言葉で懐柔し、高いものを売りつけるのが…奴らの手口なんだよ。
あまりにも鮮やかにハマってて、呆れを通り越して涙出そう。
これ、クーリングオフって利くのか?
今日買ったばかりなら、まだ行けるかもしれない。
ベリクリーデも聖魔騎士団魔導部隊の大隊長で、金に困っている訳ではないとはいえ。
だからって、無駄遣いして良い訳じゃないからな。
ましてや、こんな贋作のツボの為に百万円など、とんでもない。
俺達の給料は、国民の税金なんだぞ?
国民の税金でもらった給料で、こんなものを買うなんて。
ルーデュニア聖王国民に、申し訳が立たない。
…それなのに。
「大丈夫だよ、ジュリス」
何が大丈夫なんだよ。
何も大丈夫じゃねぇよ。
「これはね、ただのツボじゃないの」
「知ってるよ。贋作のツボだろ?」
「これ、幸せになれるツボなんだって」
「…??」
…ちょっと、また訳の分からないことを言い出したんだけど。
誰か説明してもらえないだろうか。
「これを持ってるとね、良いことが起きるんだって。えーと…魂が清められて、身体が元気になって、毎日穏やかに暮らせるんだって」
「…」
「百万円は高いなぁと思ったけど、ジュリスはよく怒ったり怒鳴ったりするから、ジュリスが穏やかに暮らせるなら、これプレゼントしようと思って。だから高くても買ったの」
「…あ、そ…」
…何だろう。
「怒ってるのは全部お前のせいだ!」とか。
「そんな胡散臭いツボがあるか!」とか。
言いたいことは山ほどあるのに。
ベリクリーデの気持ちがあまりに純粋で、あまりに裏表のない好意を向けられるものだから。
…怒るに怒れないんだけど。
ズルくね?
そういう言い方はズルいだろ。
「あなたの為なんだよ」と言われて、怒れるはずがない。
…けどな。
「…だからって百万はねーわ」
…間違いなく。
間違いなく、これは詐欺だ。
何も分からない、人を疑うことを知らない、良い意味で純粋な…。
悪い意味でお子様なベリクリーデを、舌先三寸で騙し。言いくるめ。
何のご利益もあるはずのツボに、百万円という値札をつけて売りつけたのだ。
とんでもない極悪人がいたもんだ。
引っ掛かるベリクリーデもベリクリーデだけどな。
「一体誰から買ったんだ?これ…」
「?騎士団隊舎の門のところにいたら、女の人が売りに来たの」
訪問販売だな?
悪名高い、訪問販売詐欺。
「神様を信じてるかとか、神様が守ってくれるとか、そんな話をしてくれたの」
しかも、宗教絡みか。
余計タチが悪い。
「この人、私の中に神様がいることを分かってくれてるんだと思って、話が弾んだんだー」
成程。
まさかその売り子も、ベリクリーデの中に本物の神がいるとは思ってなかっただろうな。
「『何か悩んでることはありませんか』って聞いてくれてね。親身になって、私の悩み事を聞いてくれたりもしたんだよ」
それが仕事だからな。
そういう甘い言葉で懐柔し、高いものを売りつけるのが…奴らの手口なんだよ。
あまりにも鮮やかにハマってて、呆れを通り越して涙出そう。


