今夜のベリクリーデは、手ぶらではなかった。
一抱えもある、重そうな…ツボを抱えてやって来た。
…何のツボ?
「よいしょ、よいしょ…。うー、重たい…」
「あ、うん…」
重そうなツボを抱えて、よろよろしているベリクリーデを見て。
俺は咄嗟に、ベリクリーデの手からツボを奪い取った。
おぉ、本当に重いぞ、これ。
こんなもの、自分の部屋から持ってきたのか?
よく落とさなかったな。
「ふー…。ありがと、ジュリス」
「いや、それは良いんだけどさ…」
俺は、重いツボを床に置いた。
「…どうしたんだ?このツボ」
「ジュリスにプレゼントだよ」
まさかの、俺への贈り物だった。
意味不明過ぎて、そのときの俺には、もう。
ベリクリーデを追い出そうとか、決して部屋に入れまいとか、そんな固い覚悟は、頭の中から吹っ飛んでいた。
こういうところが俺の甘さ、弱さなのだろうが。
でもしょうがないだろ。いきなりこんなツボを抱えてやってきたら、どうしたのか心配にもなるだろ。
ただでさえベリクリーデは、いつも突拍子もないことを突然始めるんだから。
「これ、今日買ってきたんだ」
そうなの?
「俺、別にツボは要らないんだけど…」
俺に、骨董品収集の趣味はないぞ。
しかも、このツボ…。
一見すると、重厚そうな造りで、小さな古傷なんかもあって、いかにも趣があるように見えるが…。
よくよく見ると、デザインは安っぽいし、ツボの内側はまだまだ綺麗で、新しい。
わざとらしく、製作者のサインなんかも入ってるが…油性マジックで書いたかのような、雑なサインだった。
素人目にも分かる。どう見ても、これは贋作だ。
近所の陶芸教室作か?
まぁ、別に贋作でも、インテリアとして飾っておく分には…風情があって良いのかもしれない。
「でも、これ凄く高かったんだよ?」
「え、そうなのか?」
贋作だろ?
こんな出来の悪い贋作のツボ、精々数千円。
まぁ、結構モノが大きいから…吹っ掛けられたとしても、一万円は越えないだろう。
…しかし。
「うん。百万円だった」
「…!?ばっ…馬鹿じゃねぇの!?」
深夜だということも忘れて、俺は思わず大声でそう言ってしまった。
ごめんな、隣室の住人。起こしたら申し訳ない。
でも、悪いのはこのベリクリーデだから。
…百万円だと?このツボが?
一抱えもある、重そうな…ツボを抱えてやって来た。
…何のツボ?
「よいしょ、よいしょ…。うー、重たい…」
「あ、うん…」
重そうなツボを抱えて、よろよろしているベリクリーデを見て。
俺は咄嗟に、ベリクリーデの手からツボを奪い取った。
おぉ、本当に重いぞ、これ。
こんなもの、自分の部屋から持ってきたのか?
よく落とさなかったな。
「ふー…。ありがと、ジュリス」
「いや、それは良いんだけどさ…」
俺は、重いツボを床に置いた。
「…どうしたんだ?このツボ」
「ジュリスにプレゼントだよ」
まさかの、俺への贈り物だった。
意味不明過ぎて、そのときの俺には、もう。
ベリクリーデを追い出そうとか、決して部屋に入れまいとか、そんな固い覚悟は、頭の中から吹っ飛んでいた。
こういうところが俺の甘さ、弱さなのだろうが。
でもしょうがないだろ。いきなりこんなツボを抱えてやってきたら、どうしたのか心配にもなるだろ。
ただでさえベリクリーデは、いつも突拍子もないことを突然始めるんだから。
「これ、今日買ってきたんだ」
そうなの?
「俺、別にツボは要らないんだけど…」
俺に、骨董品収集の趣味はないぞ。
しかも、このツボ…。
一見すると、重厚そうな造りで、小さな古傷なんかもあって、いかにも趣があるように見えるが…。
よくよく見ると、デザインは安っぽいし、ツボの内側はまだまだ綺麗で、新しい。
わざとらしく、製作者のサインなんかも入ってるが…油性マジックで書いたかのような、雑なサインだった。
素人目にも分かる。どう見ても、これは贋作だ。
近所の陶芸教室作か?
まぁ、別に贋作でも、インテリアとして飾っておく分には…風情があって良いのかもしれない。
「でも、これ凄く高かったんだよ?」
「え、そうなのか?」
贋作だろ?
こんな出来の悪い贋作のツボ、精々数千円。
まぁ、結構モノが大きいから…吹っ掛けられたとしても、一万円は越えないだろう。
…しかし。
「うん。百万円だった」
「…!?ばっ…馬鹿じゃねぇの!?」
深夜だということも忘れて、俺は思わず大声でそう言ってしまった。
ごめんな、隣室の住人。起こしたら申し訳ない。
でも、悪いのはこのベリクリーデだから。
…百万円だと?このツボが?


