神殺しのクロノスタシスⅤ〜前編〜

「カッコーン、ってね。ダンクシュートするの」

「お、おう…?」

…ダンクシュートの効果音って、カッコーン、で合ってるっけ?

そんな乾いた音じゃなくね?

つーか、野球でダンクシュート決める機会はないだろ。

…バスケ…?

「それから、格好良くトスを打つ」

…バレー…?

「サーブも打つよ」

…テニス…?

「シュートも決めたいなぁ。格好良い」

…サッカー…?

「で、最後に場外ホームラン打つんだ」

…野球に戻ってきた。

「楽しみだなぁ」

「ベリクリーデ…俺は、お前が何のスポーツをやろうとしてるのか分からねぇよ」

色々混じってたんだけど。

ダンクシュートとサーブとトスとシュートと、ついでに場外ホームランを全部、一つの試合の中で決められるスポーツがあるのか?

それはちょっと…俺も長いこと生きてるけど。

そんなスポーツに出会ったことはないな。

「だからジュリス。野球やろう」

「…お前がやろうとしてるのは、断じて野球ではない」

ついでに言うと、野球は二人じゃ出来ないから。

最低でも、あと七人は必要だな。

「諦めろ。どうしてもやりたいなら、玩具の野球盤で我慢しろ」

「えー」

えーじゃねぇ。

「それは良いとして、お前、早く自分の部屋に帰れ。もう日付が変わっ…」

「しょうがないなー。次は何やろうかな…」

「あ、おい」

何を思ったか、ベリクリーデはそのまま、こてん、と俺のベッドに転がった。

そして。

「…zzz…」

またしても、即寝。

眠れないんじゃなかったのか、お前。嘘だろ絶対。

気絶するみたいに寝てるじゃないか。

あと、わざわざ俺のベッドで寝るな!

「…またオールかよ…」

俺何も悪くしてないのに、朝まで起きてなきゃいけないとか。

一体、何の罰ゲームなんだ…?