通りすがりの、色々なモブの皆さんに尋ねつつ。
僕は、デカいビルの中でようやく、ルルシーさんの執務室、とやらに辿り着いた。
ふぅ、ここか。
モブの皆さんに尋ねながら、この部屋にいるルルシーさんとやらが、そこそこ偉い人なのだということは分かった。
何なら、僕より偉い立場である可能性もある。
僕自身、自分の立場がよく分かってないからなぁ。
もしかして、ルルシーさんの側近だったり?
だとしたら、舐めた態度を取ると、ぶん殴られる可能性ももあるな。
それに、ルルシーさんと一緒にいるらしい、ルレイアさんという人も。
未知の人物だが、しかし、こちらも大物であるらしいことは、ほぼ確かだった。
ルレイアという名前を口にするとき、モブ構成員の誰もが、畏怖の感情を抱いていたから。
怖いもの知らずであるはずの、マフィアの構成員すら恐れる人物…か。
実に面白そ、いや、警戒しておくに越したことはないだろう。
…では、行ってみようか。
僕はルルシーさんの執務室の扉をノックし、ガチャッと扉を開けてみた。
「お邪魔しま…、」
「ルルシールルシールルシー!見てくださいこれ!ほら!ねぇねぇルルシ〜」
「何だよ…。ウザ絡みをするな」
…なんか、あれですか。
取り込み中でした?
部屋の中には、二人の青年がべったりとくっついていた。
くっついていたと言うか…片方が、もう片方に無理矢理しがみついているようにしか見えないが…
「今日の俺、何処か違うと思いません?」
「え…?別に、いつも通りに見えるけど」
「よく見てくださいよ、ほら。今日の俺、一味違うでしょう?」
「…」
面倒臭い女子あるある、みたいな質問をしてる。
「何処が違うでしょーかっ、はい!」
「…頭の中身?」
「ぶっぶー、残念!罰として…もふもふの刑〜!」
「ばっ、くっつくな!」
…仲睦まじそうで何より。
邪魔ですかね、僕。消えた方が良いですか?
「はいっ、じゃあルーチェス!」
「はい?」
いきなり話を振られた。
「今日の俺は、何処が違うでしょうか?あなたなら分かってくれますよね?」
「…」
…それは…えーっと。
実は僕とあなた、初対面なので。
普段のあなたの姿を知らないので、何とも言えない。
ただ…予想通り、只者ではないのは確かだった。
だって、この人の服装。
この服装からして、もう只者ではない。
黒いコート、黒いシャツ、黒いネクタイ。
黒いスウェットパンツ、黒いベルト、黒い靴。
首から下げているネックレスも黒、左手に嵌めているリングブレスレットも黒。
とにかく、身につけるありとあらゆるものが、炭で塗ったように真っ黒だった。
それなのに、胸に輝く薔薇のブローチだけは青かった。
あの青い薔薇…さっき、ハンプティ・ダンプティのところで…。
…それに、その人から漂ってくる匂い。
これもまた、強烈だった。
噎せ返るような、頭がクラクラするような…オリエンタルノートの香水の香り。
一体何処で売ってるんだ、こんな服。そして香水。
その姿は、正しく妖艶な死神だった。
何だか、見た目だけで既に、危険な香りがする。
危なかったですね。
不死身じゃなかったら、逃げ出しているところでしたよ。
僕は、デカいビルの中でようやく、ルルシーさんの執務室、とやらに辿り着いた。
ふぅ、ここか。
モブの皆さんに尋ねながら、この部屋にいるルルシーさんとやらが、そこそこ偉い人なのだということは分かった。
何なら、僕より偉い立場である可能性もある。
僕自身、自分の立場がよく分かってないからなぁ。
もしかして、ルルシーさんの側近だったり?
だとしたら、舐めた態度を取ると、ぶん殴られる可能性ももあるな。
それに、ルルシーさんと一緒にいるらしい、ルレイアさんという人も。
未知の人物だが、しかし、こちらも大物であるらしいことは、ほぼ確かだった。
ルレイアという名前を口にするとき、モブ構成員の誰もが、畏怖の感情を抱いていたから。
怖いもの知らずであるはずの、マフィアの構成員すら恐れる人物…か。
実に面白そ、いや、警戒しておくに越したことはないだろう。
…では、行ってみようか。
僕はルルシーさんの執務室の扉をノックし、ガチャッと扉を開けてみた。
「お邪魔しま…、」
「ルルシールルシールルシー!見てくださいこれ!ほら!ねぇねぇルルシ〜」
「何だよ…。ウザ絡みをするな」
…なんか、あれですか。
取り込み中でした?
部屋の中には、二人の青年がべったりとくっついていた。
くっついていたと言うか…片方が、もう片方に無理矢理しがみついているようにしか見えないが…
「今日の俺、何処か違うと思いません?」
「え…?別に、いつも通りに見えるけど」
「よく見てくださいよ、ほら。今日の俺、一味違うでしょう?」
「…」
面倒臭い女子あるある、みたいな質問をしてる。
「何処が違うでしょーかっ、はい!」
「…頭の中身?」
「ぶっぶー、残念!罰として…もふもふの刑〜!」
「ばっ、くっつくな!」
…仲睦まじそうで何より。
邪魔ですかね、僕。消えた方が良いですか?
「はいっ、じゃあルーチェス!」
「はい?」
いきなり話を振られた。
「今日の俺は、何処が違うでしょうか?あなたなら分かってくれますよね?」
「…」
…それは…えーっと。
実は僕とあなた、初対面なので。
普段のあなたの姿を知らないので、何とも言えない。
ただ…予想通り、只者ではないのは確かだった。
だって、この人の服装。
この服装からして、もう只者ではない。
黒いコート、黒いシャツ、黒いネクタイ。
黒いスウェットパンツ、黒いベルト、黒い靴。
首から下げているネックレスも黒、左手に嵌めているリングブレスレットも黒。
とにかく、身につけるありとあらゆるものが、炭で塗ったように真っ黒だった。
それなのに、胸に輝く薔薇のブローチだけは青かった。
あの青い薔薇…さっき、ハンプティ・ダンプティのところで…。
…それに、その人から漂ってくる匂い。
これもまた、強烈だった。
噎せ返るような、頭がクラクラするような…オリエンタルノートの香水の香り。
一体何処で売ってるんだ、こんな服。そして香水。
その姿は、正しく妖艶な死神だった。
何だか、見た目だけで既に、危険な香りがする。
危なかったですね。
不死身じゃなかったら、逃げ出しているところでしたよ。


