ようやく解放してもらえたので。
僕と『八千歳』はおばさんに別れを告げ、いちごミルフィーユ村を出た。
目指すは、先程おばさんに教えてもらった、公爵夫人の庭、とやらである。
「これが何かの役に立つのかなー?」
『八千歳』は、先程もらったばかりの木のかごを見て、胡散臭そうにそう言った。
…分からないね。役に立つのかは。
「でも、手ぶらで臨むよりマシだよ、きっと」
「まぁ、そうだけど…」
それに僕達は今、恐らく。
この世界の筋書き通りに進んでいる…と考えて良いだろう。
トントン拍子に話が進むし、何だかんだ、行く先々で「次に行く場所」を教えてもらえる。
これで何も教えてもらえなくなったら、そのときが「詰み」だ。
行動指針を示してくれるだけ、親切な設計と言えるだろう。
ということは多分、さっきおばさんにもらった、この木のかごも。
きっと、この世界から出る為に役に立つのだろう。
そう思おう。今のところは。
「…で、公爵夫人の庭っていうのは、こっちで合ってるの?」
「うん。このまま真っ直ぐ南に向かえば良いって、さっき出掛けにおばさんが…」
…と、僕が言いかけたそのとき。
待ってましたとばかりに、視界の隅に白ウサギが現れた。
来た。
ということは、僕達の行動は正解って訳だ。
「『八千歳』、早速あれ、使う?」
さっきおばさんにもらった、これ。
しかし。
「…いや…さすがに距離が遠過ぎるんじゃないかなー」
「…だよね」
一度しか使えない手なのだから、使い所は見極めなければならない。
白ウサギは鼻をひくひくさせながら、こちらをじっと見つめてはいるものの。
僕達が一歩踏み出せば、すぐさまそっぽを向いて駆けていってしまった。
…この切り札を使っても…立ち止まってくれそうにはないな。
…分かった。
「使い所を探しながら、追いかけてみよう」
「そーだね」
一定の距離を保ったまま、僕と『八千歳』は、白ウサギを追いかけた。
これだけ走っているのに、白ウサギとの距離は離れるばかりだった。
かろうじて目視出来る距離だが、しかし、切り札を使える状況ではない。
ただひたすら、白ウサギを見失わないよう追いかけるのが精一杯だった。
そして。
「…ここは…」
白ウサギを追いかけて、辿り着いたのは。
高い塀に囲われた、大きなお屋敷だった。
もしかして…ここが、公爵夫人の屋敷なのだろうか?
僕と『八千歳』はおばさんに別れを告げ、いちごミルフィーユ村を出た。
目指すは、先程おばさんに教えてもらった、公爵夫人の庭、とやらである。
「これが何かの役に立つのかなー?」
『八千歳』は、先程もらったばかりの木のかごを見て、胡散臭そうにそう言った。
…分からないね。役に立つのかは。
「でも、手ぶらで臨むよりマシだよ、きっと」
「まぁ、そうだけど…」
それに僕達は今、恐らく。
この世界の筋書き通りに進んでいる…と考えて良いだろう。
トントン拍子に話が進むし、何だかんだ、行く先々で「次に行く場所」を教えてもらえる。
これで何も教えてもらえなくなったら、そのときが「詰み」だ。
行動指針を示してくれるだけ、親切な設計と言えるだろう。
ということは多分、さっきおばさんにもらった、この木のかごも。
きっと、この世界から出る為に役に立つのだろう。
そう思おう。今のところは。
「…で、公爵夫人の庭っていうのは、こっちで合ってるの?」
「うん。このまま真っ直ぐ南に向かえば良いって、さっき出掛けにおばさんが…」
…と、僕が言いかけたそのとき。
待ってましたとばかりに、視界の隅に白ウサギが現れた。
来た。
ということは、僕達の行動は正解って訳だ。
「『八千歳』、早速あれ、使う?」
さっきおばさんにもらった、これ。
しかし。
「…いや…さすがに距離が遠過ぎるんじゃないかなー」
「…だよね」
一度しか使えない手なのだから、使い所は見極めなければならない。
白ウサギは鼻をひくひくさせながら、こちらをじっと見つめてはいるものの。
僕達が一歩踏み出せば、すぐさまそっぽを向いて駆けていってしまった。
…この切り札を使っても…立ち止まってくれそうにはないな。
…分かった。
「使い所を探しながら、追いかけてみよう」
「そーだね」
一定の距離を保ったまま、僕と『八千歳』は、白ウサギを追いかけた。
これだけ走っているのに、白ウサギとの距離は離れるばかりだった。
かろうじて目視出来る距離だが、しかし、切り札を使える状況ではない。
ただひたすら、白ウサギを見失わないよう追いかけるのが精一杯だった。
そして。
「…ここは…」
白ウサギを追いかけて、辿り着いたのは。
高い塀に囲われた、大きなお屋敷だった。
もしかして…ここが、公爵夫人の屋敷なのだろうか?


