この世界には、やはり夜という概念はないようで。
これまた三時間ほどかけて、村中をぴっかぴかに掃除した後も…日が陰るということはなかった。
この世界に来てから、もうだいぶ時間が経っているから…。もし夜明けの時刻に辿り着いたのだとしても、そろそろ夜が来ないとおかしい。
でも、僕達がこの世界に来てから、太陽の位置は少しも変わっていなかった。
一日中太陽が動かないなんて、色々な問題が起きそうな気がするけど…。
それでもこの世界は、上手く回ってるんだよね。
どうなってるんだろうなぁ。
…どうなっている、と言えば。
目の前の光景も、相当どうかしてるよね。
僕と『八千歳』が二人で集めたゴミ袋は、十個近くがパンパンになっていた。
よく頑張ったなー。
学校でも僕達、こんなに掃除したことないよ。
…で、この世界で「ゴミ」と言うと…。
「うん、よく集まったね」
「…」
仁王立ちおばさんは、満足そうにゴミ袋を見つめていたけど。
僕と『八千歳』は、何となく釈然としなかった。
だって僕達の目の前にあるのは、ゴミと称した…宝石の山だ。
大きなゴミ袋に、色とりどりの宝石がみっしりと詰まっている。
雑な扱いだ。
これだけ見たら、今から宝石を密輸するのかなって思われそう。
違うんだよ。
だってこれ、ゴミだから。
「よいしょ…っと」
おばさんはゴミ袋を掴み、焚き火の中に「ゴミ」…つまり宝石…を捨てた。
宝石を、ゴミとして焼却してしまうなんて。
宝石屋さんが見たら、卒倒しそう。
仕方ない。これが文化の違いだ。勿体ないけど。
…それよりも、気になるのは。
「ねーおばさん。言われた通りゴミ拾いしたんだから、白ウサギと招待状について、知ってることを教えてよ」
僕と同じことを考えていた『八千歳』が、おばさんに尋ねた。
「招待状?」
「お茶会の招待状だよ。何か知らない?」
時間をかけてここまでしたんだから、「何も知らない」と言われたら、拍子抜けだよね。
せめて、少しでも何か情報を…。
すると。
「招待状かは知らないけど…この間、白ウサギが何かの封筒を咥えてるところを見たよ」
と、いちごミルフィーユ村のおばさんは言った。
「…!」
…それって。
「じゃあ、その白ウサギは何処にいるの?」
「そうだね…。最近は、公爵夫人の屋敷の方でよく見かけるね。どうやら、公爵夫人の庭に出入りしてるようだよ」
「…」
意外とこのおばさん、情報通だった。
助かるけど、出来ればそういうことは、もっと早く教えて欲しかったな。
時間を無駄に浪費した気分だよ。
公爵夫人…確かこの「ミルフィーユの丘」も、公爵夫人の領地なんだっけ?
誰かは知らないけど…。
「分かった。行ってみるよ」
「あんた達、あの白ウサギに用があるのかい?」
「?そうだけど…」
「そう。じゃ、ちょっと待ってておくれ」
おばさんはそう言って、家の中に入り。
「これを持っていくと良いよ。ここぞというときに使ってみな。きっと、白ウサギを捕まえるのに役立つはずだよ」
おばさんは、木のかごに入った「それ」を分けてくれた。
…面倒なガミガミおばさんだと思っていたら。
予想以上に優秀なおばさんで、びっくりした。
これまた三時間ほどかけて、村中をぴっかぴかに掃除した後も…日が陰るということはなかった。
この世界に来てから、もうだいぶ時間が経っているから…。もし夜明けの時刻に辿り着いたのだとしても、そろそろ夜が来ないとおかしい。
でも、僕達がこの世界に来てから、太陽の位置は少しも変わっていなかった。
一日中太陽が動かないなんて、色々な問題が起きそうな気がするけど…。
それでもこの世界は、上手く回ってるんだよね。
どうなってるんだろうなぁ。
…どうなっている、と言えば。
目の前の光景も、相当どうかしてるよね。
僕と『八千歳』が二人で集めたゴミ袋は、十個近くがパンパンになっていた。
よく頑張ったなー。
学校でも僕達、こんなに掃除したことないよ。
…で、この世界で「ゴミ」と言うと…。
「うん、よく集まったね」
「…」
仁王立ちおばさんは、満足そうにゴミ袋を見つめていたけど。
僕と『八千歳』は、何となく釈然としなかった。
だって僕達の目の前にあるのは、ゴミと称した…宝石の山だ。
大きなゴミ袋に、色とりどりの宝石がみっしりと詰まっている。
雑な扱いだ。
これだけ見たら、今から宝石を密輸するのかなって思われそう。
違うんだよ。
だってこれ、ゴミだから。
「よいしょ…っと」
おばさんはゴミ袋を掴み、焚き火の中に「ゴミ」…つまり宝石…を捨てた。
宝石を、ゴミとして焼却してしまうなんて。
宝石屋さんが見たら、卒倒しそう。
仕方ない。これが文化の違いだ。勿体ないけど。
…それよりも、気になるのは。
「ねーおばさん。言われた通りゴミ拾いしたんだから、白ウサギと招待状について、知ってることを教えてよ」
僕と同じことを考えていた『八千歳』が、おばさんに尋ねた。
「招待状?」
「お茶会の招待状だよ。何か知らない?」
時間をかけてここまでしたんだから、「何も知らない」と言われたら、拍子抜けだよね。
せめて、少しでも何か情報を…。
すると。
「招待状かは知らないけど…この間、白ウサギが何かの封筒を咥えてるところを見たよ」
と、いちごミルフィーユ村のおばさんは言った。
「…!」
…それって。
「じゃあ、その白ウサギは何処にいるの?」
「そうだね…。最近は、公爵夫人の屋敷の方でよく見かけるね。どうやら、公爵夫人の庭に出入りしてるようだよ」
「…」
意外とこのおばさん、情報通だった。
助かるけど、出来ればそういうことは、もっと早く教えて欲しかったな。
時間を無駄に浪費した気分だよ。
公爵夫人…確かこの「ミルフィーユの丘」も、公爵夫人の領地なんだっけ?
誰かは知らないけど…。
「分かった。行ってみるよ」
「あんた達、あの白ウサギに用があるのかい?」
「?そうだけど…」
「そう。じゃ、ちょっと待ってておくれ」
おばさんはそう言って、家の中に入り。
「これを持っていくと良いよ。ここぞというときに使ってみな。きっと、白ウサギを捕まえるのに役立つはずだよ」
おばさんは、木のかごに入った「それ」を分けてくれた。
…面倒なガミガミおばさんだと思っていたら。
予想以上に優秀なおばさんで、びっくりした。


