『八千歳』と共に、僕は「ミルフィーユの丘」を目指して、南に向かって歩いた。
再び、白ウサギと招待状探しの旅が始まる。
「この世界には、夜も朝もないんだねー」
虹色の川に沿って歩きながら、『八千歳』が言った。
そうだよね、やっぱり。
僕が気づいているんだから、『八千歳』も当然気づいているよね。
常夏ならぬ、常昼?
夜が来ないってことは、昼より夜の方が活動的になれる僕達にとっては、不利な状況だよね。
「太陽が動いてないからって、時間が経過してない訳じゃない」
「そりゃ勿論。招待状?とやらの制限時間は、今も刻一刻と減ってるんだよねー」
空が暗くならないから、つい忘れてしまいそうになるけど。
こうしている間にも、制限時間は迫ってきている。
あまり悠長にはしていられないね。
…でも。
さっきもらったドーナツ、食べるくらいの時間はあるよね。
「食べながら歩こっか。折角だし」
「そーだね」
食べなくても死ぬ僕達ではないけど。
道中ドーナツでも食べながら、気楽に行こう。
焦って良いことなんて何もない。
懐から、薄い紙に包まれたドーナツを取り出す。
「僕のはプレーンだね」
「俺はチョコだ」
二人で味が違うんだ。
まぁ、どっちでも良い。
「もぐもぐ」
口に入れてみると、これまた不思議。
プレーンドーナツのはずが、舌に伝わる味はドーナツではなく。
以前学院長が食べさせてくれた、スイートポテトの味。
不思議。
ってことは、『八千歳』のチョコドーナツも…。
「『八千歳』。それ何の味?」
「ポップコーンみたいな味がする」
ポップコーン味のチョコドーナツ。
ちぐはぐだなぁ。
「悪い味ではないけど、変な感じだなー。『八千代』も食べてみる?」
「うん。僕のもあげるよ」
二人でドーナツを半分こして、僕もチョコドーナツを味わってみる。
本当だ。ポップコーンの味。
どうなってるんだろうね、これ。どんな作り方したら、こうなるんだろう。
もしかして「ミルフィーユの丘」っていうのも、お菓子の家みたいに、その名の通りミルフィーユで出来た丘なんだろうか。
…すると。
「…!『八千歳』、あれ」
「おっと、いたねー」
ドーナツを頬張っていた、僕達の前に。
例の白ウサギが、草むらから顔を覗かせていた。
早速見つけた。
ってことは、ここはもう「ミルフィーユの丘」の近くなのかな。
僕と『八千歳』は、食べかけのドーナツを懐に戻し。
すぐさま駆け出して、白ウサギを追いかけた。
白ウサギは、僕達が追いかけてくるのを確認して、走って逃げ出した。
やはり、ここで僕達を待ち構えていたらしい。
白ウサギが逃げていった先は、件の…小高い「ミルフィーユの丘」であった。
再び、白ウサギと招待状探しの旅が始まる。
「この世界には、夜も朝もないんだねー」
虹色の川に沿って歩きながら、『八千歳』が言った。
そうだよね、やっぱり。
僕が気づいているんだから、『八千歳』も当然気づいているよね。
常夏ならぬ、常昼?
夜が来ないってことは、昼より夜の方が活動的になれる僕達にとっては、不利な状況だよね。
「太陽が動いてないからって、時間が経過してない訳じゃない」
「そりゃ勿論。招待状?とやらの制限時間は、今も刻一刻と減ってるんだよねー」
空が暗くならないから、つい忘れてしまいそうになるけど。
こうしている間にも、制限時間は迫ってきている。
あまり悠長にはしていられないね。
…でも。
さっきもらったドーナツ、食べるくらいの時間はあるよね。
「食べながら歩こっか。折角だし」
「そーだね」
食べなくても死ぬ僕達ではないけど。
道中ドーナツでも食べながら、気楽に行こう。
焦って良いことなんて何もない。
懐から、薄い紙に包まれたドーナツを取り出す。
「僕のはプレーンだね」
「俺はチョコだ」
二人で味が違うんだ。
まぁ、どっちでも良い。
「もぐもぐ」
口に入れてみると、これまた不思議。
プレーンドーナツのはずが、舌に伝わる味はドーナツではなく。
以前学院長が食べさせてくれた、スイートポテトの味。
不思議。
ってことは、『八千歳』のチョコドーナツも…。
「『八千歳』。それ何の味?」
「ポップコーンみたいな味がする」
ポップコーン味のチョコドーナツ。
ちぐはぐだなぁ。
「悪い味ではないけど、変な感じだなー。『八千代』も食べてみる?」
「うん。僕のもあげるよ」
二人でドーナツを半分こして、僕もチョコドーナツを味わってみる。
本当だ。ポップコーンの味。
どうなってるんだろうね、これ。どんな作り方したら、こうなるんだろう。
もしかして「ミルフィーユの丘」っていうのも、お菓子の家みたいに、その名の通りミルフィーユで出来た丘なんだろうか。
…すると。
「…!『八千歳』、あれ」
「おっと、いたねー」
ドーナツを頬張っていた、僕達の前に。
例の白ウサギが、草むらから顔を覗かせていた。
早速見つけた。
ってことは、ここはもう「ミルフィーユの丘」の近くなのかな。
僕と『八千歳』は、食べかけのドーナツを懐に戻し。
すぐさま駆け出して、白ウサギを追いかけた。
白ウサギは、僕達が追いかけてくるのを確認して、走って逃げ出した。
やはり、ここで僕達を待ち構えていたらしい。
白ウサギが逃げていった先は、件の…小高い「ミルフィーユの丘」であった。


