ナジュの言う、呼んでも来ない…というのは。
「そりゃ勿論、例の黒い影ですよ」
だよな。
結局あれ以来、ナジュと天音が黒い影を見る機会はない。
何なら俺達も、あれ以来黒い影の姿を拝んでいない。
深夜のパトロールは続けているのだが、何も出てこないのだ。
こう何日も何もないと、やっぱりあれは夢だったんじゃないか、という気がしてくるが…。
夢じゃないんだよな。
イレースも、令月もすぐりも、シルナも見たんだから。夢じゃない。
「さっき天音さんと、こっくりさんやったんですよ」
と、ナジュはとんでもないことを言った。
「は?何でそんな危険なことを?」
「幽霊が出てくるかと思って」
お前、自分が死なないからって、無茶をするなよ。
そして、天音を巻き込むな。
「でも、駄目でした。何も起きませんでしたね。ねぇ天音さん」
「うん…。僕は、何も起きなくて良かったと、心から思ってるよ」
だろうな。
ナジュの奴、「この藪にはヘビがいる」と分かるや否や、ヘビが出てくるまで藪をつつくつもりか。
さすが、イーニシュフェルト魔導学院の命知らず代表だな。
と、そのとき。
「やっほー」
「来たよ」
「うぴゃぁぁぁぁっ!!」
シルナの背後の窓から、元暗殺者組の二人がよじ登ってきた。
…お前ら…普通に来いよ。
何で、窓を玄関代わりに使ってるんだ。
情けない悲鳴をあげたシルナが、盛り塩をひっくり返しながら、俺に飛びついてきた。
あーあ…もう…。
「…?学院長、どうしたの?」
どうしたのじゃねぇ。お前らのせいだよ。
「どう?不死身せんせー。お化け見た?」
「見てません。何処にいるんですかそいつは」
「そっかー。俺も探してるんだけどなー。なっかなかいないんだよねー」
そう頻繁に出てこられたら、それはそれで困るけどな。
ナジュが言った通り。求めてるときには来ないんだよ。
呼んでないときは、あっさり来るのにな。
「って言うか…結局あの黒い影、何処に現れるのか分かんないんだよね」
「あ、それは僕も同感です」
すぐりとナジュが、気になることを言った。
…何処に現れるか…って。
「出てくるのは、第二稽古場じゃないのか?」
最初から噂になってただろ?第二稽古場。
「いえ、それが、そうでもないんです。会う生徒の心を読みまくってるんですが」
「うん。俺も糸魔法を張り巡らせて、『聞き込み』してるんだけど…どうも、情報が錯綜してるんだよね」
…情報が錯綜してる、だって?
「そりゃ勿論、例の黒い影ですよ」
だよな。
結局あれ以来、ナジュと天音が黒い影を見る機会はない。
何なら俺達も、あれ以来黒い影の姿を拝んでいない。
深夜のパトロールは続けているのだが、何も出てこないのだ。
こう何日も何もないと、やっぱりあれは夢だったんじゃないか、という気がしてくるが…。
夢じゃないんだよな。
イレースも、令月もすぐりも、シルナも見たんだから。夢じゃない。
「さっき天音さんと、こっくりさんやったんですよ」
と、ナジュはとんでもないことを言った。
「は?何でそんな危険なことを?」
「幽霊が出てくるかと思って」
お前、自分が死なないからって、無茶をするなよ。
そして、天音を巻き込むな。
「でも、駄目でした。何も起きませんでしたね。ねぇ天音さん」
「うん…。僕は、何も起きなくて良かったと、心から思ってるよ」
だろうな。
ナジュの奴、「この藪にはヘビがいる」と分かるや否や、ヘビが出てくるまで藪をつつくつもりか。
さすが、イーニシュフェルト魔導学院の命知らず代表だな。
と、そのとき。
「やっほー」
「来たよ」
「うぴゃぁぁぁぁっ!!」
シルナの背後の窓から、元暗殺者組の二人がよじ登ってきた。
…お前ら…普通に来いよ。
何で、窓を玄関代わりに使ってるんだ。
情けない悲鳴をあげたシルナが、盛り塩をひっくり返しながら、俺に飛びついてきた。
あーあ…もう…。
「…?学院長、どうしたの?」
どうしたのじゃねぇ。お前らのせいだよ。
「どう?不死身せんせー。お化け見た?」
「見てません。何処にいるんですかそいつは」
「そっかー。俺も探してるんだけどなー。なっかなかいないんだよねー」
そう頻繁に出てこられたら、それはそれで困るけどな。
ナジュが言った通り。求めてるときには来ないんだよ。
呼んでないときは、あっさり来るのにな。
「って言うか…結局あの黒い影、何処に現れるのか分かんないんだよね」
「あ、それは僕も同感です」
すぐりとナジュが、気になることを言った。
…何処に現れるか…って。
「出てくるのは、第二稽古場じゃないのか?」
最初から噂になってただろ?第二稽古場。
「いえ、それが、そうでもないんです。会う生徒の心を読みまくってるんですが」
「うん。俺も糸魔法を張り巡らせて、『聞き込み』してるんだけど…どうも、情報が錯綜してるんだよね」
…情報が錯綜してる、だって?


