トランプ兵に案内させ、私は侵略戦争の最前線に辿り着いた。
前線では、少しくらい抵抗しているのかと思えば。
ハートの国のトランプ兵は、終始逃げ腰。
槍を持っている癖に、右往左往と逃げ惑うばかりだった。
女王にそっくり。
中には、槍を投げ捨てて逃げる兵隊も。
敵前逃亡ですか。
そりゃあ、侵略もされるでしょう。こんな情けない国。
一方、ダイヤの国の兵隊…こちらもトランプ兵…は、イケイケドンドンで攻め込んできていた。
全く抵抗されないのだから、そりゃイケイケドンドンにもなるでしょう。
何の障害もないも同然。
このままの勢いで、あっという間に、ハートの女王がいる王都にも辿り着くだろう。
こんな無能国家は、やはり他国に侵略された方が良いのでは、と思ったが…。
招待状を手に入れる為には、私はこの国を守らなければならなかった。
「うわぁぁ、来た!」
「も、もう無理だ…!」
「逃げろ、逃げるんだ!」
槍を投げ捨てて、半泣きで逃げ惑うハートの国のトランプ兵。
と。
「進め、進め!」
「敵は及び腰だ!畳み掛けろ!」
「口ほどにもない奴らめ!」
槍を持って、逃げ惑うトランプ兵を追い込む、ダイヤの国のトランプ兵。
…どちらが優勢かなど、言うまでもない。
全く情けない…。
…それどころか。
「ふふふ。ハートの国、こんなに容易いとは思いませんでした」
立派な鞍に乗った、ダイヤの国の女王が。
最前線の戦いぶりを見て、満足そうに扇子で扇いでいた。
…侵略国の王が、最前線に視察に来るとは。
馬鹿なんだろうか。
誰かが、あのダイヤの国の女王に特攻攻撃を仕掛ければ。
それだけで、この侵略戦争は終わるのでは?
…しかし、当然ながら…ハートの国のトランプ兵に、そのような度胸がある者はおらず。
敵国の女王を前に、半泣きで逃げ惑うばかりだった。
…全く、情けないことこの上ない…。今日だけで何度思ったことか。
これが、自国を守る兵隊の姿ですか。
…仕方ありませんね。
「も、もうおしまいだ…。ハートの国は終わりだ…!」
「…ちょっと退きなさい」
頭を抱えるなら、よそでやりなさい。
私は逃げ惑うトランプ兵を押し退けて、戦いの最前線に進んでいった。
「…何だ?この女…」
「ハートの国の兵隊じゃないのか…?」
私の姿を見て、首を傾げるダイヤの国のトランプ兵。
しかし。
「構わねぇ。やっちまえ!」
「そうだ、そうだ!」
相手が他国の民だろうが、兵隊ではなかろうが、目の前に立ち塞がるなら敵、と思っているらしく。
ダイヤの国のトランプ兵は、槍の矛先を私に向けた。
同じトランプ兵でも、ここまで性格が違うとは。
随分と血気盛んですね。
…しかし、無能であるという、その一点に関しては。
ハートの国もダイヤの国も、変わらないようですね。
…勝てない相手に武器を向ける、その行為がいかに無謀であるか。
…それを教えてあげましょう。
「食らえっ!やーっ!」
槍をこちらに向け、突進してきたトランプ兵の、脳天に。
私は、渾身の…肘鉄を食らわせたのだった。
バキッ!と、何かが砕けるような音がして、兵隊はその場に崩れ落ちた。
…何が砕けたのかは…どうでも良いことですね。
前線では、少しくらい抵抗しているのかと思えば。
ハートの国のトランプ兵は、終始逃げ腰。
槍を持っている癖に、右往左往と逃げ惑うばかりだった。
女王にそっくり。
中には、槍を投げ捨てて逃げる兵隊も。
敵前逃亡ですか。
そりゃあ、侵略もされるでしょう。こんな情けない国。
一方、ダイヤの国の兵隊…こちらもトランプ兵…は、イケイケドンドンで攻め込んできていた。
全く抵抗されないのだから、そりゃイケイケドンドンにもなるでしょう。
何の障害もないも同然。
このままの勢いで、あっという間に、ハートの女王がいる王都にも辿り着くだろう。
こんな無能国家は、やはり他国に侵略された方が良いのでは、と思ったが…。
招待状を手に入れる為には、私はこの国を守らなければならなかった。
「うわぁぁ、来た!」
「も、もう無理だ…!」
「逃げろ、逃げるんだ!」
槍を投げ捨てて、半泣きで逃げ惑うハートの国のトランプ兵。
と。
「進め、進め!」
「敵は及び腰だ!畳み掛けろ!」
「口ほどにもない奴らめ!」
槍を持って、逃げ惑うトランプ兵を追い込む、ダイヤの国のトランプ兵。
…どちらが優勢かなど、言うまでもない。
全く情けない…。
…それどころか。
「ふふふ。ハートの国、こんなに容易いとは思いませんでした」
立派な鞍に乗った、ダイヤの国の女王が。
最前線の戦いぶりを見て、満足そうに扇子で扇いでいた。
…侵略国の王が、最前線に視察に来るとは。
馬鹿なんだろうか。
誰かが、あのダイヤの国の女王に特攻攻撃を仕掛ければ。
それだけで、この侵略戦争は終わるのでは?
…しかし、当然ながら…ハートの国のトランプ兵に、そのような度胸がある者はおらず。
敵国の女王を前に、半泣きで逃げ惑うばかりだった。
…全く、情けないことこの上ない…。今日だけで何度思ったことか。
これが、自国を守る兵隊の姿ですか。
…仕方ありませんね。
「も、もうおしまいだ…。ハートの国は終わりだ…!」
「…ちょっと退きなさい」
頭を抱えるなら、よそでやりなさい。
私は逃げ惑うトランプ兵を押し退けて、戦いの最前線に進んでいった。
「…何だ?この女…」
「ハートの国の兵隊じゃないのか…?」
私の姿を見て、首を傾げるダイヤの国のトランプ兵。
しかし。
「構わねぇ。やっちまえ!」
「そうだ、そうだ!」
相手が他国の民だろうが、兵隊ではなかろうが、目の前に立ち塞がるなら敵、と思っているらしく。
ダイヤの国のトランプ兵は、槍の矛先を私に向けた。
同じトランプ兵でも、ここまで性格が違うとは。
随分と血気盛んですね。
…しかし、無能であるという、その一点に関しては。
ハートの国もダイヤの国も、変わらないようですね。
…勝てない相手に武器を向ける、その行為がいかに無謀であるか。
…それを教えてあげましょう。
「食らえっ!やーっ!」
槍をこちらに向け、突進してきたトランプ兵の、脳天に。
私は、渾身の…肘鉄を食らわせたのだった。
バキッ!と、何かが砕けるような音がして、兵隊はその場に崩れ落ちた。
…何が砕けたのかは…どうでも良いことですね。


