「じ、じゃあハリネズミは?ハリネズミには、どうやって言うことを聞いてもらえば…」
ハリネズミですって?
「言うことを聞かなければ、その針を全部毟ると脅しなさい」
「…!じゃあ、フラミンゴは…?」
「青いペンキを頭からぶっかけて、青いフラミンゴにしてやると脅しなさい」
「う、ウミガメは?」
「甲羅を引っ剥がしてやると脅しなさい」
「グリフォンは?」
「拳骨を食らわせてやりなさい」
「ぐ、グリフォンだけ野蛮…!」
だって、それがどういう生き物なのか知らないんだから、仕方ないだろう。
とにかく殴っておけば、大抵の動物なら言うことを聞く。
そういうものです。
「そ、そんなやり方で…言うことを聞かせて良いんでしょうか…?」
「良いんでしょうか、じゃない。やるんですよ」
あなたに足りないのは、その実行力だ。
何度も言ってるでしょう。
うじうじうだうだ言ってないで、とにかく動け、と。
やらずに後悔するより、やって後悔しなさい。
あなたには、その決断力、実行力が足りない。
だから臣下に舐められるようなことになる。
全く、情けないことこの上ない。
「そ、それで上手く行くんでしょうか…」
「そんなことはどうでも良いんですよ」
「え?」
女王の悩みなど、私にとっては路傍の空き缶ほどもどうでも良い。
私はあなたの(下らない)相談に乗っているのだから、そろそろ私の要求にも応えてもらいたいところですね。
「お茶会の招待状を書いてもらうという約束、お忘れではないですよね?」
もし忘れているというなら、脳天に拳骨を落として思い出させてあげましょう。
…と思ったが。
「勿論…それは覚えてますよ」
そうですか。
拳骨を落とす必要はないようですね。
「では、早いところ約束を果たしてはもらえませんか」
「それは…分かってますけど…」
「…けど、何ですか」
「…もう少し…もう少しだけ、私の相談に乗ってもらえませんか?」
…何ですって?
「私には制限時間があるのですが」
「えぇ。制限時間までには、必ず招待状をお渡しします。だから…それまで、もう少しだけ、私を助けて欲しいのです」
「…」
…なかなか厚かましい女王ですね。
「あなたの意見は、これまで私が出会った多くの方とは異なっていて…斬新で…とても参考になるのです」
そうですか。
あなたの周りにいる家臣は、どうやら随分生温い意見の持ち主ばかりだったようですね。
「だから、あなたに助言して頂きたくて…。もう少しだけ…駄目ですか?」
「えぇ、駄目です」
「えっ」
えっじゃないんですよ。
私は急いでいると言ったでしょう。
下手に出て頼めば、私が言うことを聞いてくれると思いました?
そんなに甘いことはありません。
「う、うぅ…。そ、そこを何とか…」
「もう充分、あなたの相談には乗ったはずです。そろそろ、私の要求にも応えてもらわないとふびょうど、」
と、言いかけたそのとき。
槍を持ち、鉄兜を被った、胴体がトランプの兵隊が。
「じょ、女王様。た、大変です!」
ノックもせずに、女王の応接間に入ってきた。
ハリネズミですって?
「言うことを聞かなければ、その針を全部毟ると脅しなさい」
「…!じゃあ、フラミンゴは…?」
「青いペンキを頭からぶっかけて、青いフラミンゴにしてやると脅しなさい」
「う、ウミガメは?」
「甲羅を引っ剥がしてやると脅しなさい」
「グリフォンは?」
「拳骨を食らわせてやりなさい」
「ぐ、グリフォンだけ野蛮…!」
だって、それがどういう生き物なのか知らないんだから、仕方ないだろう。
とにかく殴っておけば、大抵の動物なら言うことを聞く。
そういうものです。
「そ、そんなやり方で…言うことを聞かせて良いんでしょうか…?」
「良いんでしょうか、じゃない。やるんですよ」
あなたに足りないのは、その実行力だ。
何度も言ってるでしょう。
うじうじうだうだ言ってないで、とにかく動け、と。
やらずに後悔するより、やって後悔しなさい。
あなたには、その決断力、実行力が足りない。
だから臣下に舐められるようなことになる。
全く、情けないことこの上ない。
「そ、それで上手く行くんでしょうか…」
「そんなことはどうでも良いんですよ」
「え?」
女王の悩みなど、私にとっては路傍の空き缶ほどもどうでも良い。
私はあなたの(下らない)相談に乗っているのだから、そろそろ私の要求にも応えてもらいたいところですね。
「お茶会の招待状を書いてもらうという約束、お忘れではないですよね?」
もし忘れているというなら、脳天に拳骨を落として思い出させてあげましょう。
…と思ったが。
「勿論…それは覚えてますよ」
そうですか。
拳骨を落とす必要はないようですね。
「では、早いところ約束を果たしてはもらえませんか」
「それは…分かってますけど…」
「…けど、何ですか」
「…もう少し…もう少しだけ、私の相談に乗ってもらえませんか?」
…何ですって?
「私には制限時間があるのですが」
「えぇ。制限時間までには、必ず招待状をお渡しします。だから…それまで、もう少しだけ、私を助けて欲しいのです」
「…」
…なかなか厚かましい女王ですね。
「あなたの意見は、これまで私が出会った多くの方とは異なっていて…斬新で…とても参考になるのです」
そうですか。
あなたの周りにいる家臣は、どうやら随分生温い意見の持ち主ばかりだったようですね。
「だから、あなたに助言して頂きたくて…。もう少しだけ…駄目ですか?」
「えぇ、駄目です」
「えっ」
えっじゃないんですよ。
私は急いでいると言ったでしょう。
下手に出て頼めば、私が言うことを聞いてくれると思いました?
そんなに甘いことはありません。
「う、うぅ…。そ、そこを何とか…」
「もう充分、あなたの相談には乗ったはずです。そろそろ、私の要求にも応えてもらわないとふびょうど、」
と、言いかけたそのとき。
槍を持ち、鉄兜を被った、胴体がトランプの兵隊が。
「じょ、女王様。た、大変です!」
ノックもせずに、女王の応接間に入ってきた。


