「…いいや、羽久。私も行くよ」
静かな声で、シルナはそう言った。
「…無理するなよ」
「無理なんかじゃない。羽久一人に押し付ける方が、余程無理だよ」
…そうか。
まぁ、逆の立場だったら…俺も同じことを思ってただろうからな。
お互い様、って奴だな。
「…分かった。じゃあ、二人で行こう」
「うん、頑張ろう」
一か八か。上手く行くかは分からないが。
今までも、こういう危険な綱渡りは何度も経験してきたからな。
その度に、何とか乗り越えてきたのだ。
今回もその精神で、何とか乗り越えようじゃないか。
俺達なら、きっと大丈夫だ。
自分にそう言い聞かせ、いざ菜箸の橋…ならぬ。
菜橋に足を踏み出した…そのとき。
「…ケケケッ」
「…は?」
何者かの笑い声が聞こえて、俺とシルナは足を止めた。
…まさか、誰か戻ってきたのか?
俺は思わず、緊張で身体を硬直させたが。
笑い声のした方に目を向けると、そこにいたのは人間ではなかった。
「…お前…」
…猫、だ。
赤と濃いピンクの、しましま模様をした。
なんともけばけばしい、気味の悪い猫。
あれはもしかして…『不思議の国のアリス』に出てくる…。
「…チェシャ猫…」
…と、呼ばれるキャラクターなのでは?
静かな声で、シルナはそう言った。
「…無理するなよ」
「無理なんかじゃない。羽久一人に押し付ける方が、余程無理だよ」
…そうか。
まぁ、逆の立場だったら…俺も同じことを思ってただろうからな。
お互い様、って奴だな。
「…分かった。じゃあ、二人で行こう」
「うん、頑張ろう」
一か八か。上手く行くかは分からないが。
今までも、こういう危険な綱渡りは何度も経験してきたからな。
その度に、何とか乗り越えてきたのだ。
今回もその精神で、何とか乗り越えようじゃないか。
俺達なら、きっと大丈夫だ。
自分にそう言い聞かせ、いざ菜箸の橋…ならぬ。
菜橋に足を踏み出した…そのとき。
「…ケケケッ」
「…は?」
何者かの笑い声が聞こえて、俺とシルナは足を止めた。
…まさか、誰か戻ってきたのか?
俺は思わず、緊張で身体を硬直させたが。
笑い声のした方に目を向けると、そこにいたのは人間ではなかった。
「…お前…」
…猫、だ。
赤と濃いピンクの、しましま模様をした。
なんともけばけばしい、気味の悪い猫。
あれはもしかして…『不思議の国のアリス』に出てくる…。
「…チェシャ猫…」
…と、呼ばれるキャラクターなのでは?


