…無事に、片手鍋によじ登ることに成功した。
ふぅ…。何とか登れたな。
たかが片手鍋なのに、ここから落っこちたら致命傷だからな。
くれぐれも、気をつけなければ。
「羽久っ…!大丈夫!?」
「大丈夫だ…!」
取っ手にしがみついたまま、蓋の方に向かう。
よし、辿り着いた…。
しかし、あれだな。
人間視点で見たら、今の俺はきっと、鍋にしがみついてうごうごしている、謎の生き物になってるんだろうな。
例えテントウムシサイズだろうが、生きる為に必死なんだよ。これでも。
「あとは…この蓋に、穴を開ける…!」
俺は杖を握り締め、鍋の蓋の、少しでも薄そうな場所を狙って。
炎魔法で、鍋の蓋を焼いた。
懇親の魔力を込めて、炎魔法を発動したつもりだが。
多分人間視点だと、マッチの火より小さく見えるんだろうな。
これでも頑張ってるんだよ。
鍋の蓋に穴を開ける…程度のこと、普段なら眠っていても出来ると言っても過言ではない。
そんな俺が、鍋の蓋に穴を開けるのに、これほど苦労するとは。
我ながら何やってんだろう、と泣けてくる。
…しかし。
「よしっ、開いた…!」
ようやく、鍋の蓋の一部が溶け。
拳大くらいの穴が開いた。
今の俺のサイズの拳だから、こんな小さな穴、人間視点で見れば、針でつついたほどの大きさなんだろうな。
それでも、今の俺にとっては充分だ。
「どう、羽久。見える…?」
「ちょっと待てよ。今…」
鍋の蓋に身体を押し付けて、穴の中を覗き込んだ。
それまた真っ暗で、非常に見えにくいが…。
炎魔法を懐中電灯代わりに、鍋の中を覗く。
「…」
…ここまで苦労して、鍋の中を探しに来たっていうのに。
…鍋の中、何もないんだけど。
現実は非情だなぁ…。こんなに苦労したんだから…招待状とは言わずとも。
せめて、招待状の在処に繋がるヒントとかさ…入ってたら嬉しかったんだが。
鍋の中は、当然のように空っぽだった。
そりゃ、食器棚の中に収めた鍋に、何か中身が入ってたらおかしいわな。
何も入ってないのが当たり前なんだろうが…でも、これほど苦労してノーヒントだったら。
さすがの俺も、ちょっと落ち込むぞ。
「…はぁ…」
苦労して鍋によじ登った俺って、一体。
がっかりしたけれど、しかし意気消沈している暇はなかった。
ふぅ…。何とか登れたな。
たかが片手鍋なのに、ここから落っこちたら致命傷だからな。
くれぐれも、気をつけなければ。
「羽久っ…!大丈夫!?」
「大丈夫だ…!」
取っ手にしがみついたまま、蓋の方に向かう。
よし、辿り着いた…。
しかし、あれだな。
人間視点で見たら、今の俺はきっと、鍋にしがみついてうごうごしている、謎の生き物になってるんだろうな。
例えテントウムシサイズだろうが、生きる為に必死なんだよ。これでも。
「あとは…この蓋に、穴を開ける…!」
俺は杖を握り締め、鍋の蓋の、少しでも薄そうな場所を狙って。
炎魔法で、鍋の蓋を焼いた。
懇親の魔力を込めて、炎魔法を発動したつもりだが。
多分人間視点だと、マッチの火より小さく見えるんだろうな。
これでも頑張ってるんだよ。
鍋の蓋に穴を開ける…程度のこと、普段なら眠っていても出来ると言っても過言ではない。
そんな俺が、鍋の蓋に穴を開けるのに、これほど苦労するとは。
我ながら何やってんだろう、と泣けてくる。
…しかし。
「よしっ、開いた…!」
ようやく、鍋の蓋の一部が溶け。
拳大くらいの穴が開いた。
今の俺のサイズの拳だから、こんな小さな穴、人間視点で見れば、針でつついたほどの大きさなんだろうな。
それでも、今の俺にとっては充分だ。
「どう、羽久。見える…?」
「ちょっと待てよ。今…」
鍋の蓋に身体を押し付けて、穴の中を覗き込んだ。
それまた真っ暗で、非常に見えにくいが…。
炎魔法を懐中電灯代わりに、鍋の中を覗く。
「…」
…ここまで苦労して、鍋の中を探しに来たっていうのに。
…鍋の中、何もないんだけど。
現実は非情だなぁ…。こんなに苦労したんだから…招待状とは言わずとも。
せめて、招待状の在処に繋がるヒントとかさ…入ってたら嬉しかったんだが。
鍋の中は、当然のように空っぽだった。
そりゃ、食器棚の中に収めた鍋に、何か中身が入ってたらおかしいわな。
何も入ってないのが当たり前なんだろうが…でも、これほど苦労してノーヒントだったら。
さすがの俺も、ちょっと落ち込むぞ。
「…はぁ…」
苦労して鍋によじ登った俺って、一体。
がっかりしたけれど、しかし意気消沈している暇はなかった。


