神殺しのクロノスタシスⅤ〜前編〜

「…で、誰なんだお前は」

「…」

…予想が…ついていない訳じゃないが。

それでも、本人の口から確かめなければならないだろう。

敵じゃないのは確かだが、しかし味方であるかどうか分からない。

こいつの身体は、紛れもなくベリクリーデ本人のものだ。

つまりこいつは、本物のベリクリーデの身体に「寄生」していることになる。

そして、ベリクリーデのフリをしているのだ。

一体誰が、何の目的でそんなことをしているのやら。

「…心配しなくても良いよ」

…と、ベリクリーデの紛い物が言った。

「私はこの身体の…ベリクリーデの味方だよ。私は、この子を守る為に存在してるの」

「あっそ。そんなことはどうでも良い。お前が誰なのか、って聞いてるんだが?」

「そうだな…。分かりやすく言うと…私は、この身体に新しく生まれた、ベリクリーデの別人格だよ」

…そうか。

…やっぱり、そうだったんだな。