頭の中で、ぼんやりと昔のことを考え。
そして、俺は軽く頭を振って、感傷に浸るのをやめた。
…今更思い出したって、仕方のないことだ。
「前の持ち主は死んだよ。もうこの世にいない」
「…」
「だから、そのとき近くにいた俺にお鉢が回ってきたって訳だ。それから手放す機会もないまま、ずるずる持ち続けてしまった…」
俺は無闇のように、この魔法武器を律儀に守り続けるつもりはなかった。
機会があれば、手放しても良かった。
だが、何千年経っても…そんな機会は訪れない。
結局情けないことに、この期に及んでも、俺の手の中にある。
…これも何かの因果か、運命なのか。
「ジュリス君…」
「滅多なことがない限り、使うつもりはねぇよ…。…忘れてくれ」
今回は緊急事態だったから、やむなく使用したが。
みだりに見せたいものじゃない。
「…分かったよ。もう、何も聞かない」
シルナ・エインリーが言った。
そりゃ有り難いね。
「…ありがとうね。魔剣を使って、ベリクリーデちゃんを助けてくれて」
「別に誰かの為じゃねぇ。…俺の為だよ」
封印しておくつもりだった『魔剣ティルフィング』を、皆の目に晒すことになっても。
それでも、ベリクリーデを助けたいと、俺が勝手にそう思っただけ。
だから、別に後悔はしてない。
「お陰で、くそったれな『オオカミと七匹の子ヤギ』の課題は解決したんだし、それで良しとしようぜ」
「そうですね」
羽久とシュニィも、俺に何も聞いてこない。
お気遣いどうも。
「…??まけん…?」
で、相変わらず話し合いについてこれていないベリクリーデ。
お前は本当に…。…うん、もう何も言うまい。
お前に聞きたいこともあるが、それは後だな。
「じゃ、ジュリス君。ゆっくり休んでね」
「おぉ。…その謎のガキについて何か手がかりを得たら、こっちにも情報回してくれ」
「勿論。逆に、聖魔騎士団が何か情報を得たら…」
「すぐに共有します。お任せください」
すかさず、シュニィが答えた。
「宜しくね、シュニィちゃん」
「じゃあな、ジュリス。お大事に」
「どうも」
別れの挨拶を交わして、シルナと羽久は、イーニシュフェルト魔導学院に帰っていった。
その後、シュニィも医務室を出ていった。
そして、俺は軽く頭を振って、感傷に浸るのをやめた。
…今更思い出したって、仕方のないことだ。
「前の持ち主は死んだよ。もうこの世にいない」
「…」
「だから、そのとき近くにいた俺にお鉢が回ってきたって訳だ。それから手放す機会もないまま、ずるずる持ち続けてしまった…」
俺は無闇のように、この魔法武器を律儀に守り続けるつもりはなかった。
機会があれば、手放しても良かった。
だが、何千年経っても…そんな機会は訪れない。
結局情けないことに、この期に及んでも、俺の手の中にある。
…これも何かの因果か、運命なのか。
「ジュリス君…」
「滅多なことがない限り、使うつもりはねぇよ…。…忘れてくれ」
今回は緊急事態だったから、やむなく使用したが。
みだりに見せたいものじゃない。
「…分かったよ。もう、何も聞かない」
シルナ・エインリーが言った。
そりゃ有り難いね。
「…ありがとうね。魔剣を使って、ベリクリーデちゃんを助けてくれて」
「別に誰かの為じゃねぇ。…俺の為だよ」
封印しておくつもりだった『魔剣ティルフィング』を、皆の目に晒すことになっても。
それでも、ベリクリーデを助けたいと、俺が勝手にそう思っただけ。
だから、別に後悔はしてない。
「お陰で、くそったれな『オオカミと七匹の子ヤギ』の課題は解決したんだし、それで良しとしようぜ」
「そうですね」
羽久とシュニィも、俺に何も聞いてこない。
お気遣いどうも。
「…??まけん…?」
で、相変わらず話し合いについてこれていないベリクリーデ。
お前は本当に…。…うん、もう何も言うまい。
お前に聞きたいこともあるが、それは後だな。
「じゃ、ジュリス君。ゆっくり休んでね」
「おぉ。…その謎のガキについて何か手がかりを得たら、こっちにも情報回してくれ」
「勿論。逆に、聖魔騎士団が何か情報を得たら…」
「すぐに共有します。お任せください」
すかさず、シュニィが答えた。
「宜しくね、シュニィちゃん」
「じゃあな、ジュリス。お大事に」
「どうも」
別れの挨拶を交わして、シルナと羽久は、イーニシュフェルト魔導学院に帰っていった。
その後、シュニィも医務室を出ていった。


