神殺しのクロノスタシスⅤ〜前編〜

…数日後。

聖魔騎士団魔導部隊、医務室にて。





「ジュリス大丈夫?」

「あぁ、平気だよ」

「良かったー」

ベリクリーデは、俺が横たわってるベッドの横で、一日中うろちょろしていた。

本当にうろちょろしてるからな。比喩じゃなくて。

一日中、医務室をぐるぐる歩き回ってんの。

マジで。一日中。

なんという、落ち着きのない奴。

…しかも。

「…ジュリス大丈夫?」

「大丈夫だって」

「良かったー」

…。

…つい数十秒前、同じやり取りしなかったか?

何なら、3分前も同じやり取りをした記憶がある。

3分前どころか、俺が寝込んでいる間ずっと…。

「ジュリス、大丈夫?」

「…何回も聞かなくても、大丈夫だっの…」

「そっか。良かったー」

…延々と、同じやり取りをしている。

あれだな。ほら…小さい子供が親に向かって、何回も同じ質問するのと同じ。

あれのノリで、もう何回同じことを聞かれたことが…。

逆に疲れが溜まりそう。

…と、思ったら。

「はい、ジュリス。お土産あげる」

「お…お土産…?」

それを言うならお見舞いでは?

いや、それよりも。

ベリクリーデはベッドの上に、お見舞いの品を放り投げた。

こら。投げんな。

それで、お見舞いって何…かと思えば。

「お前これ…。…干し柿…?」

「うん。隊舎の窓のところに干してあった奴」

「…それ、俺が干した奴…」

自分で作ったものを、自分のお見舞いに持ってきてもらうとは。

何なんだ?この自作自演…。