―――――――…私は弾かれたように、その場に立ち上がった。
「…知ってる…」
この魔力の正体を、私は知ってる。
誰かが、私を呼んでいる。
この声の正体を、私は知ってる…!
取り憑かれたように、私は虚空に向かって手を伸ばした。
「…ジュリス…!!」
私は、ようやく思い出したその名前を呼んだ。
…何で、忘れてたんだろう。一番大切なことなのに。
私にとって、一番…。
…一番、愛しい名前なのに。
そうだ。私、何もかも思い出した。
あの日、あの夜、何があったのか。何で私が、こんな世界に送り込まれたのか。
いきなり現れた、私の偽物。私と同じ姿をした…。
そして、もう一人…小さな人影が、私をここに送り込んだのだ。
それ以降ずっと、記憶をなくしていた。
多分、この世界に飛ばされたことで、一時的に記憶をなくしてしまったんだろう。
だけど、私の記憶は消えてしまった訳じゃない。
モヤがかかって、思い出せなかったってだけで。
夢の中で、私はずっと、自分の記憶を見続けてきた。
そうだ。全部思い出した。
今なら分かる。
私を呼んでくれた声。私に手を差し伸べてくれたのが、誰なのか。
ジュリスだ。
…ジュリス、なんだ。
彼が…私を、助けに来てくれたんだ。
いつも…いつだって、そうだね。
ジュリスは、いつも私を助けようとしてくれる。
厄介なお荷物のはずなのに、何度も、何度でも、懲りずに私を守ってくれる。
だったら…私も、そんなジュリスの気持ちに応えないと。
ジュリスは開けようとしてるんだね、その閉じた扉。
分かったよ。
「ジュリス…今、行くから」
私は、渾身の魔力を身体の内に溜め。
ジュリスが抉じ開けようとする扉の隙間に、思いっきり叩きつけた。
内側と外側、同時に巨大な魔力を叩き込まれ、世界が震え上がった。
…パリン、と音がした。
閉ざされた世界の向こうに、私は投げ出された。
「…知ってる…」
この魔力の正体を、私は知ってる。
誰かが、私を呼んでいる。
この声の正体を、私は知ってる…!
取り憑かれたように、私は虚空に向かって手を伸ばした。
「…ジュリス…!!」
私は、ようやく思い出したその名前を呼んだ。
…何で、忘れてたんだろう。一番大切なことなのに。
私にとって、一番…。
…一番、愛しい名前なのに。
そうだ。私、何もかも思い出した。
あの日、あの夜、何があったのか。何で私が、こんな世界に送り込まれたのか。
いきなり現れた、私の偽物。私と同じ姿をした…。
そして、もう一人…小さな人影が、私をここに送り込んだのだ。
それ以降ずっと、記憶をなくしていた。
多分、この世界に飛ばされたことで、一時的に記憶をなくしてしまったんだろう。
だけど、私の記憶は消えてしまった訳じゃない。
モヤがかかって、思い出せなかったってだけで。
夢の中で、私はずっと、自分の記憶を見続けてきた。
そうだ。全部思い出した。
今なら分かる。
私を呼んでくれた声。私に手を差し伸べてくれたのが、誰なのか。
ジュリスだ。
…ジュリス、なんだ。
彼が…私を、助けに来てくれたんだ。
いつも…いつだって、そうだね。
ジュリスは、いつも私を助けようとしてくれる。
厄介なお荷物のはずなのに、何度も、何度でも、懲りずに私を守ってくれる。
だったら…私も、そんなジュリスの気持ちに応えないと。
ジュリスは開けようとしてるんだね、その閉じた扉。
分かったよ。
「ジュリス…今、行くから」
私は、渾身の魔力を身体の内に溜め。
ジュリスが抉じ開けようとする扉の隙間に、思いっきり叩きつけた。
内側と外側、同時に巨大な魔力を叩き込まれ、世界が震え上がった。
…パリン、と音がした。
閉ざされた世界の向こうに、私は投げ出された。


