『聖剣エクスカリバー』に並ぶ秘宝。
あの『聖宝具』にさえ匹敵する、魔法武器。
闇の魔力を使うものだけが行使出来る、『魔剣ティルフィング』。
それが、今、俺の手の中にあった。
「…!魔剣だって…?お前、いつからそんなもの…」
魔力を大量に消費したことで、顔を歪めていたキュレムが、こちらを向いた。
いつから…か。
いつからと聞かれたら、そりゃ昔からだ、としか答えられないな。
「別に盗んだ訳じゃねぇ。何の因果か…巡り巡って、俺に託されることになっただけだよ」
俺が望んで手に入れたものでもない。
ただ、生きてたら…いつの間にか、俺の手に渡ることになっただけだ。
この剣の存在を…誰かに話したことはなかった。
話すつもりもなかった。
こんなものは、二度と使わないつもりだった。
自分は勿論使わないし、他人に使わせるつもりもなかった。
このまま一生、存在そのものを闇に葬り、謎に包まれたまま終わらせるつもりだった。
…でも、そうは行かないものだな。
人生、なかなか自分の思った通りには行かないもんだ。
そうだよな。
長いこと生きてりゃ…そういうこともあるよな。
でも、今は良かったと思う。
この魔剣のお陰で、ベリクリーデを助けに行けるのだから。
…さぁ、やるか。
俺は、自分の首筋にナイフを這わせ、思いっきり引いた。
噴水のように、血飛沫が迸った。
「っ!ジュリス…!?」
「…っ…。大丈夫、だ…」
こうしなければ、魔剣は発動しない。
「俺の、血を捧げる…」
魔剣の刀身が、俺の血の色に染まっていった。
沈黙していた剣は、息を吹き返したように輝きを増した。
禍々しい輝きを。
「起きろ…『魔剣ティルフィング』」
血を媒介に、魔剣は力を増す。
俺は、禍々しい光を放つ魔剣を振りかぶった。
「…今、助けに行くからな。…ベリクリーデ」
魔剣の切っ先が、亀裂の入った断絶空間に突き立てられた。
あの『聖宝具』にさえ匹敵する、魔法武器。
闇の魔力を使うものだけが行使出来る、『魔剣ティルフィング』。
それが、今、俺の手の中にあった。
「…!魔剣だって…?お前、いつからそんなもの…」
魔力を大量に消費したことで、顔を歪めていたキュレムが、こちらを向いた。
いつから…か。
いつからと聞かれたら、そりゃ昔からだ、としか答えられないな。
「別に盗んだ訳じゃねぇ。何の因果か…巡り巡って、俺に託されることになっただけだよ」
俺が望んで手に入れたものでもない。
ただ、生きてたら…いつの間にか、俺の手に渡ることになっただけだ。
この剣の存在を…誰かに話したことはなかった。
話すつもりもなかった。
こんなものは、二度と使わないつもりだった。
自分は勿論使わないし、他人に使わせるつもりもなかった。
このまま一生、存在そのものを闇に葬り、謎に包まれたまま終わらせるつもりだった。
…でも、そうは行かないものだな。
人生、なかなか自分の思った通りには行かないもんだ。
そうだよな。
長いこと生きてりゃ…そういうこともあるよな。
でも、今は良かったと思う。
この魔剣のお陰で、ベリクリーデを助けに行けるのだから。
…さぁ、やるか。
俺は、自分の首筋にナイフを這わせ、思いっきり引いた。
噴水のように、血飛沫が迸った。
「っ!ジュリス…!?」
「…っ…。大丈夫、だ…」
こうしなければ、魔剣は発動しない。
「俺の、血を捧げる…」
魔剣の刀身が、俺の血の色に染まっていった。
沈黙していた剣は、息を吹き返したように輝きを増した。
禍々しい輝きを。
「起きろ…『魔剣ティルフィング』」
血を媒介に、魔剣は力を増す。
俺は、禍々しい光を放つ魔剣を振りかぶった。
「…今、助けに行くからな。…ベリクリーデ」
魔剣の切っ先が、亀裂の入った断絶空間に突き立てられた。


