「はぁ…はぁ…」
一体、どれだけ走っただろう。
知らない街の中、土砂降りの雨の中を、ひたすら。
息が続かなくなって、私は立ち止まった。
…悔しい。
これだけ探して、何も見つけられないことが…悔しくて堪らない。
だけど、私は諦めない。
私を探してくれているあの人もきっと、私を諦めたりしないだろうから…。
見つからないなら、見つかるまで探すだけのこと。
声以外、何の手がかりもないけれど。
それが何だって言うんだ。
あの夢。私を呼んだ声。何もかも全部、本物なのだ。
「今…今、行くから…」
探し出してみせるから。私、忘れないから。
諦めたりしないから。
手を差し伸べてもらってるだけじゃ駄目だ。
私の方から、手を伸ばさないと…。
私は拳を握り締めて、再び走り出そう…と、したが。
「ちょっと君、こんなところで何してるの?」
「…ほぇ?」
危うく、聞き逃してそのまま走り出すところだった。
自転車に乗った、雨合羽を着たお巡りさんだった。
お巡りさん…?お巡りさんが、私に何の用?
と思ったけど、私は今、頭から爪先までびしょ濡れで。
制服から水を滴らせながら、街の中をがむしゃらに走り回っているのだ。
私自身は必死だけど、知らない人の目から見たら、多分びっくりするような光景だったのだろう。
そりゃ、お巡りさんも声をかけてくる。
「その制服…何処の学校?この辺じゃないよね?」
「…」
…どうしよう。
今、お巡りさんとお喋りしてる暇なんてないんだけど。
それなのに、お巡りさんはじろじろと私を見ながら、私の進路を塞ぐように前に立った。
「学校は?もう授業始まってる時間でしょ」
「…」
…そうだろうね。
学校のことなんて…今はどうでも良い。
それなのに。
「どうしたの?家出?」
お巡りさんは、呆れた顔でそう聞いた。
「…家出じゃないよ」
むしろ、逆だ。
私は、自分の居るべき場所を探そうとしてるんだよ。
だけどそんなことは、お巡りさんには分からないので。
「あ、そう。とにかく、ちょっと来てもらえる?」
…逮捕されちゃった。
もしかして手錠をかけられて、豚小屋に入れられるのかと思ったが。
かろうじて、手錠はかけられなかった。
でも…もし私が今、走ってこの場から逃走したら。
きっと追いかけてきて、今度こそ、手錠をかけられるのかも。
「…」
こうなったら、私はこれ以上動き回ることは出来なかった。
潔く、大人しくお巡りさんについていく他、どうしようもなかった。
一体、どれだけ走っただろう。
知らない街の中、土砂降りの雨の中を、ひたすら。
息が続かなくなって、私は立ち止まった。
…悔しい。
これだけ探して、何も見つけられないことが…悔しくて堪らない。
だけど、私は諦めない。
私を探してくれているあの人もきっと、私を諦めたりしないだろうから…。
見つからないなら、見つかるまで探すだけのこと。
声以外、何の手がかりもないけれど。
それが何だって言うんだ。
あの夢。私を呼んだ声。何もかも全部、本物なのだ。
「今…今、行くから…」
探し出してみせるから。私、忘れないから。
諦めたりしないから。
手を差し伸べてもらってるだけじゃ駄目だ。
私の方から、手を伸ばさないと…。
私は拳を握り締めて、再び走り出そう…と、したが。
「ちょっと君、こんなところで何してるの?」
「…ほぇ?」
危うく、聞き逃してそのまま走り出すところだった。
自転車に乗った、雨合羽を着たお巡りさんだった。
お巡りさん…?お巡りさんが、私に何の用?
と思ったけど、私は今、頭から爪先までびしょ濡れで。
制服から水を滴らせながら、街の中をがむしゃらに走り回っているのだ。
私自身は必死だけど、知らない人の目から見たら、多分びっくりするような光景だったのだろう。
そりゃ、お巡りさんも声をかけてくる。
「その制服…何処の学校?この辺じゃないよね?」
「…」
…どうしよう。
今、お巡りさんとお喋りしてる暇なんてないんだけど。
それなのに、お巡りさんはじろじろと私を見ながら、私の進路を塞ぐように前に立った。
「学校は?もう授業始まってる時間でしょ」
「…」
…そうだろうね。
学校のことなんて…今はどうでも良い。
それなのに。
「どうしたの?家出?」
お巡りさんは、呆れた顔でそう聞いた。
「…家出じゃないよ」
むしろ、逆だ。
私は、自分の居るべき場所を探そうとしてるんだよ。
だけどそんなことは、お巡りさんには分からないので。
「あ、そう。とにかく、ちょっと来てもらえる?」
…逮捕されちゃった。
もしかして手錠をかけられて、豚小屋に入れられるのかと思ったが。
かろうじて、手錠はかけられなかった。
でも…もし私が今、走ってこの場から逃走したら。
きっと追いかけてきて、今度こそ、手錠をかけられるのかも。
「…」
こうなったら、私はこれ以上動き回ることは出来なかった。
潔く、大人しくお巡りさんについていく他、どうしようもなかった。


