神殺しのクロノスタシスⅤ〜前編〜

…と、まぁ昨日の夜の出来事は、これで一件落着したが。

しかし、終わったと思っていたのは俺だけだった。

むしろこれは、始まりだったのだ。

と、言うのも。

その日を境に、生徒の間でおかしな噂が流れ始めたからだ。





「…ねぇ、聞いた?あの噂…」

「うん…不気味だよね…」

食堂で、昼食を摂っていたとき。

俺の後ろの席で、生徒達がひそひそと話している声が聞こえてきた。

…言っとくが、盗み聞きじゃないからな?

ただ、聞こえてきただけだよ。