「本物のナジュ君にしか、読心魔法は使えないんだよね?ドッペルゲンガーの方は読心魔法を使えない」
「…そのようですね」
だよな。
「だったら、これをこうして…」
天音は、二人のナジュに見えないように、両手を後ろに回し。
片方の手に、さっきシルナにもらった、紙に包まれたチョコプラリネを握り。
二人のナジュの前に、空っぽの拳と、チョコを握った拳を突き出した。
「はい。僕がチョコを握ってるのは、どっちの手でしょう」
…成程、そういう判別をするのか。
チープなやり方ではあるが、今ばかりは、これは良い方法だ。
本物のナジュなら読心魔法を使えるから、天音の心を読んで、チョコを握った手を百発百中で当てることが出来る。
が、偽物のナジュには読心魔法が使えない。
従って、右か左、二分の一だ。心が読めなければ、いずれ外す。
「右ですね」
即答する後ナジュ。
そして、先ナジュも。
「えぇ、右です」
…とのこと。
そして、二人のナジュの意見が一致するということは…。
「…正解。右だよ」
天音が右手を開くと、握っていたチョコプラリネが姿を現した。
一問目は…二人共正解、か。
「じゃあ、二問目行くね」
「…こんな決め方で本物かどうか判別するのは、浅慮なのでは?」
先ナジュが、不平を口にしたが。
「分かりやすくて良いと思いますけどね。…それと、二問目もまた右です」
後ナジュは、早々に解答を口にした。
また右なのか…。
「…先ナジュ君は?右?左?」
「僕も右ですよ」
…二人共右か。
じゃあ、二問目も右、
と思いかけたそのとき。
「ふっ。引っ掛かりましたね?」
「え?」
後ナジュが、にやりとして先ナジュに向かって言った。
「本当は左ですよ。ねぇ?天音さん」
「…そうだね」
後ナジュに促され、天音は手のひらを開いた。
右手は空っぽで、チョコレートは左手に握られている。
驚愕に目を見開く先ナジュ。
…これでハッキリしたな。
「あなたは読心魔法を使えないから、必ず僕の後に解答しなければならない。僕の言った通りに。だから、ちょっとカマをかけてみました」
「…!そんな、卑怯な…!」
「卑怯なのは、勝手に僕のフリをしているあなたでしょう」
…ごもっとも。
引っ掛かったお前が悪いよ。
「…それでは、さようなら。…呆気なかったですね」
せせら笑う本物のナジュの、横に。
「…今生の名残は尽きましたか?」
雷をまとってバリバリと音をたてる、イレースの姿があった。
…アデュー。
「…そのようですね」
だよな。
「だったら、これをこうして…」
天音は、二人のナジュに見えないように、両手を後ろに回し。
片方の手に、さっきシルナにもらった、紙に包まれたチョコプラリネを握り。
二人のナジュの前に、空っぽの拳と、チョコを握った拳を突き出した。
「はい。僕がチョコを握ってるのは、どっちの手でしょう」
…成程、そういう判別をするのか。
チープなやり方ではあるが、今ばかりは、これは良い方法だ。
本物のナジュなら読心魔法を使えるから、天音の心を読んで、チョコを握った手を百発百中で当てることが出来る。
が、偽物のナジュには読心魔法が使えない。
従って、右か左、二分の一だ。心が読めなければ、いずれ外す。
「右ですね」
即答する後ナジュ。
そして、先ナジュも。
「えぇ、右です」
…とのこと。
そして、二人のナジュの意見が一致するということは…。
「…正解。右だよ」
天音が右手を開くと、握っていたチョコプラリネが姿を現した。
一問目は…二人共正解、か。
「じゃあ、二問目行くね」
「…こんな決め方で本物かどうか判別するのは、浅慮なのでは?」
先ナジュが、不平を口にしたが。
「分かりやすくて良いと思いますけどね。…それと、二問目もまた右です」
後ナジュは、早々に解答を口にした。
また右なのか…。
「…先ナジュ君は?右?左?」
「僕も右ですよ」
…二人共右か。
じゃあ、二問目も右、
と思いかけたそのとき。
「ふっ。引っ掛かりましたね?」
「え?」
後ナジュが、にやりとして先ナジュに向かって言った。
「本当は左ですよ。ねぇ?天音さん」
「…そうだね」
後ナジュに促され、天音は手のひらを開いた。
右手は空っぽで、チョコレートは左手に握られている。
驚愕に目を見開く先ナジュ。
…これでハッキリしたな。
「あなたは読心魔法を使えないから、必ず僕の後に解答しなければならない。僕の言った通りに。だから、ちょっとカマをかけてみました」
「…!そんな、卑怯な…!」
「卑怯なのは、勝手に僕のフリをしているあなたでしょう」
…ごもっとも。
引っ掛かったお前が悪いよ。
「…それでは、さようなら。…呆気なかったですね」
せせら笑う本物のナジュの、横に。
「…今生の名残は尽きましたか?」
雷をまとってバリバリと音をたてる、イレースの姿があった。
…アデュー。


