優依が「卒業まで13日かあ」とぼやいていたのはつい昨日のように感じるが、今日で残り1日となった。卒業式はいよいよ明日だ。

「明日、卒業やね」と陽咲がカラカラと笑う。「そうだねぇ」と私は陽咲を見て微笑んだ。いつか何処かでこのような会話をまたしたなぁ、としみじみ思う。

「じゃあね!バイビー」と分かれ道の前で陽咲が言った。陽咲を見送り、改めて見る帰り道。いつもと変わらない風景。ふう、とため息をついた。