2月。寒さはいっそう厳しさを増した。
学校の授業は終わり、午前も午後も自由登校になった。

私が受ける大学は、いわゆる難関大と呼ばれる地方の国公立大学だった。合格すれば、ひとり暮らし。不合格なら、滑り止めの私立に家から通うことになる。私立は学費が高いから親に負担をかけることになるし、何より私が第1志望の大学以外に通うのは嫌だ。

国公立の前期試験まで、あと2週間。
なのに、いまひとつ勉強に身が入らない。
勉強しなきゃいけない、それは分かっているのに机に向かっても頭に内容が入ってこなくて。休憩が長くなって、そんな自分に嫌気がさして。最近はそんな負のループに陥ってしまっていた。後期は受けないから、あと2週間頑張れば辛かった受験生生活は終わる。分かっている、分かっているのにー…。

原因は、やっぱりプレッシャーなのかな。
急に、頑張ることが怖くなってしまったみたい。頑張って駄目だったら、努力が報われなかったら、友達や先生や親の期待に答えられなかったら。そんな事ばかり考えてしまう。今までは、自分の未来のために頑張れていたはずなのに。どうして…。

午後から図書室に来て勉強していたけど、やっぱり集中出来ない。今日はもう切り上げて帰ろうか。そう思い、立ち上がって外に出た。

やっぱり冬の空は青い。目が痛くなるほど。
今の私には、眩しすぎるよ…。