恋に堕ちたら【完】




どういうことだろう、とずっと頭からハテナを浮かべている私に、




「あーもう、だから俺の負け。もう降参。」




「降参っ?」



ゲーム?何かしてたっけ?


降参とか負けたとか、もっと意味がわからなくなってしまった。




「バカで、素直で、うるさくて、これっぽちもタイプじゃない」



一言一言紡がれる言葉に、





「絶対、好きになんてならないと思ってた。」




胸が高鳴って、






「でも、悔しいけど、」



夢みたいにふわふわした感覚に陥って、






「好きだ。」





大好きな人から伝えられる、精一杯の愛の言葉に、涙が溢れ出る。





「りょ、先輩…」



「これで伝わった?」




優しく微笑むその顔は、りんごよりも赤かった。



肯定の意味でぶんぶんと首を縦に振る。




「よかった。」



ふわっと向けられる柔らかい笑顔。



その破壊力にびっくりする。



「これからも俺のこと好きでいてくれるか?」




「はいっ!ずっと大好きです。」



たまらなくなって、抱きつくと、ぎこちないながらも抱きしめて返してくれた。