恋に堕ちたら【完】


場所はまた体育館裏。



嫌な思い出が蘇る。




「あの、」



先輩たちがなかなか話し出さないから、痺れを切らして声をかける。



「あの日は本当にごめんなさい!!」




その声と同時に、下がる先輩たちの頭。



…謝られてる?



「へ?…だ、大丈夫なので、顔をあげてください。」




「本当にごめんね…」



今にも泣きそうな先輩たち。



あんなに強気だったのに一体何があったんだろう。





「あの、突然どうして…」





「刈谷くんにバレて、すごく怒られたの。」




その名前を聞いた途端うるさく暴れ出す心臓。




「凌先輩にっ…?」



どうして私なんかのこと。



「うん。今までに見たことのない形相で、刈谷くんに胸ぐらを掴まれた。『あいつに謝れ』って。」



…どうしてそんなこと。



私のことなんてどうでもいいはずなのに、どうしてこうも惑わせてくるの?