芹奈「お願いがあるの。私も天宮君が
好きなの。天宮君に手紙書いたから
鈴宮さんに渡してきてほしくて」

芹奈が投げかけてきた用件はすでに
天宮と付き合っている鈴宮には
気まずい内容だった。
芹奈は自分より可愛い部類の女子だけに
扱い方が難しい。

鈴宮「そういう.....気持ちのこもった物は
自分で渡す方が良いと思うよ。」

芹奈がちょっと不機嫌そうな声をして
「そっか!やっぱりそうだよね!
恋って自力で勝ち取るもんだもんね!
鈴宮さん、アドバイスありがとう😊」
と返事した。

鈴宮「ううん、話しかけてくれて
ありがとう」

芹奈が去り際に振り向いて
「言い忘れてたけど、私のこと
せりなでいいよ。よろしくね!」
と鈴宮に告げた。

鈴宮はまだ戸惑いながら、
「う、うん」と返事した。

芹奈と友達になれた......。
本来なら芹奈と友達になれたことが
嬉しいはずなのに、芹奈も自分と
同じく天宮君が好きだと知って
胸がモヤモヤしていく鈴宮。
せっかく積み上げた天宮君との
幸せな思い出が音を立てて崩れてく
予感を感じた。