天宮は素早く鈴宮のいる位置まで
戻り、「お飲み物の待ち時間の間に
お嬢さまのお手紙ノートを拝見させていただきますね」と鈴宮から
お手紙ノートを預かる。

鈴宮はぎこちない声で
「ぁ、ありがとう」と天宮に伝えた。

天宮は丁寧な姿勢で鈴宮のお手紙
ノートを黙読していく。


天宮君へ
クラスの中でも地味な部類に入ると
思う私を見つけてくれてありがとう。
いつも私のこと、気にかけてくれて
ありがとう。
天宮君のおかげで毎日の学校生活は
明るく色づいてます。
天宮君とやりとりできる今が私の
何よりの幸せです。
優しさであふれている天宮君が、
私は、好きです。
よかったら私と恋人同士になって
ください。
よろしくお願いいたします。

天宮は鈴宮を見つめ、「こ、これっ!」と声を荒げて話しかけた。

鈴宮は少し声を震わせながら、
「嫌かな?私からのこんな手紙。」
と返した。

天宮は困った表情で
「いいえ、ただあまりに突然な
ことなので、心の準備が整わないだけです。」と答えた、