遠くなっていく鈴宮を見送る天宮に
後ろから話しかける真咲 修平。

真咲「天宮、珍しいな。
鈴宮さんに話しかけるなんて。
どういう風の吹き回し?」

天宮「別に、いいじゃん。
たまには珍しいメンバーと
カラオケ行きたかったから
声かけただけだよ」

真咲「でも、よく鈴宮さんに
話しかけられるよね」

天宮「どういう意味?」

真咲「天宮、知らないからね」

天宮「何を?」

真咲「鈴宮さんって精神科に
通ってるんだろ。あんな異質物
怖いじゃん。みんなも怖がってるよ」

天宮は真咲に冷めた表情で
「俺は怖くないよ。いつも
図書委員の活動、頑張ってて
よく本の場所、親切に教えてもらってるし」と切り返す

真咲はそんな天宮を冷やかすかの
ように「うわぁ、こいつマジだよ」
とからかった。

天宮「マジって何?」

真咲「鈴宮に恋してるんだ」

天宮は「ばーか、まだそんなじゃ
ないって。同じクラスの中で
前から気になってるんだよ。
鈴宮って、あまり周りの人達に
馴染もうとしないから」